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#29 時間のズレ

Leonardoの儀式用品店を出た時
外はすでに薄暗くなっていた。

店内が薄暗いので
あまり気が付かなかった。


Leonardoに教えてもらった通り、
鉱石店への道を歩き出したが
ふとJackに言われた時間のことが
気になった。


Jackによると
ここで過ごす時間と
自分の世界で経過している時間には
ズレが生じていて
そのズレの大きさは人ぞれぞれ違うらしい。

写真 2020-05-05 17 44 52

私は、前回、この世界に来た時の感覚から
ここでの1時間は自分の世界での10分程度かと
考えていたが
少し余裕を持って考えると
そろそろ帰った方が良さそうな時間だった。

Leonardoのお店では
思っていたより長い時間を
過ごしてしまったらしい。


前回は事故的な帰り方をしたので
こうして自主的に帰るのは初めてだが
やはり名残惜しかった。

まだまだ、ずっとここにいたい気持ちも
どこかにはある。
しかし、本来の自分の世界での日常を
狂わせるわけにもいかない。


そう自分を説得して
私はこの世界に辿り着いた
例の扉へ向かった。

通り道の広場にあるOliviaのカフェは
忙しそうに賑わっていたので
顔を出さずに通り過ぎた。


後ろ髪をひかれる思いだが
また、絶対ここに来るのだから!
という強い思いを持って跳ね除けた。


扉についた私は
大きく深呼吸をした。

本当にこの鍵で
キチンと自分の家に帰れるのだろうか。

失敗してどうにかなってしまうことも
あるのだろうか。


自分の部屋、自分の部屋…
心の中で唱えるようにしながら
挿した鍵を回した。


空けた扉の先の景色を
恐る恐る瞼を上げて見てみた。

そこは、見慣れた自分の部屋だった。


ホッと一安心して
時間を確認してみた。


あちらの世界に通じた際の
正確な時間は確認していないが
1時間ほど経過しているようだった。

あちらの世界での時間も
正確には把握できなかったが
4時間近く滞在していたと感じていた。

つまり、私の場合の時間のズレは
4分の1前後。

次回は正確に計って
自分の世界の生活に
支障をきたさないようにしなければ。


必ずまたあちらの世界に行けるのだと
強く信じて
自分の日常に戻ることにした。



これが時間のズレを確認した時のおはなし。
続きはまた次回に。


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