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#8 オーロラ色のランタン

そろそろカフェに戻らなきゃ!

私達はOliviaの紹介してくれた雑貨屋を
あとにした。


カフェに戻る道中、
明るい昼間だというのに
手に持ったとても小さなランタン
見つめながら歩いている女性がいた。


私は声を潜めながらOliviaに尋ねた。

ねぇ、Olivia。
こんな明るい中でランタン見つめて、
あの人って何してるの?

あぁ、あれね。
あれは普通に光るんじゃなくて
オーロラ色に光るランタンなの。

オーロラ色に?
どういう風に使うの?

写真 2020-06-15 20 45 11

あの小さなランタン
身に着けたり、そばに置いておくの。

そしたら、その人にとって
何か大事なことが起こった時に
オーロラ色に光る
のよ。

今大事なことでも、
まだわからない将来大事なものでも。

これは見逃しちゃダメ!
それ・その人はあなたにとって大事よ!

って伝えてくれるみたいにね。


えぇっ!
おもしろいランタンだね…!

それなら、そこの路地を入ったところで
ランタン職人さんが作ってるわ。
寄っていきましょ。


ひっそりとした路地に入ってすぐ
無機質な建物のそばで
様々なランタンを置いている露店があった。

その中に、先程見た
小さくて丸くコロンとした
可愛らしいランタン
を見つけた。

職人の作ったランタンは
どこか微妙に色やバランスが不揃いで
なんだか個々に表情があるようだった。

写真 2020-06-15 20 43 44

手に取って見てみると
少し不思議な色が浮かんで見えた。
優しい色合いでピンクに紫、青、緑、黄色が
ころころと表面が光って見えた。


これ、もうすでにちょっと
オーロラっぽい色してない?

と、Oliviaに話しかけたのだが、
答えたのは職人の方だった。


君らはきっと大切な人同士なんだな。
そんで、お互い既に
なんとなく大事な出会いだ
って感じてる。

だから薄いオーロラ色になってるんだ。

自分でも意識できてないような
大事なことが起こると
もっと強くオーロラ色になるよ。

まぁ、ずっと見てないと
わからないと思うけどな。

と、職人は豪快に笑った。


即決で購入した私は、いつの間にか
先程見かけた女性のように
ランタンをまじまじと見ながら
また元の道を歩いていた。


これがオーロラ色のランタン
仕入れた時のおはなし。
続きはまた次回に。


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