運動神経とはなんなのかという話
すばり結論から言うと、以下の3つの要素を器用に使い分けられる事です。
タイミング=時間的な調整
スペーシング=身体の各部位の空間的位置関係の調整
グレーディング=発揮される力の強弱の調節
引用元“discutiamo insieme!”
シンプル
とてもわかりやすい概念で、説明もしやすい、便利な考え方です。クライミングでなかなかムーブが成功しない場合、自分自身にとってどの要素が欠けているのかを瞬時に判断することは難しいです。
ですが、この3つの要素に分けて考えると、案外あっさり解決することもあります。タイミング、スペーシング、グレーディング、どれも相互に関係している要素ではありますが、はっきりと分けて考える事は普段あまりしません。
デッドポイントのムーブでなかなか成功しない場面を想像してみてください。
タイミング
同じ力、同じムーブで登ってみて、目的とするホールドに手を出すタイミングを早い、遅い、と変えてみる。これで成功すると、時間的な調整に不具合があったことが分かります。
スペーシング
体を岩に近づけるようにホールドに手を伸ばす、あるいは左右どちらかにポジションを動かして手を出す。これによって成功した場合スペーシングに問題があったことが分かります。
グレーディング
同じムーブで、力んで動く、弱めて動く、を少しづつ調整してみます。
クライミングは運動神経関係ない?
クライミングは球技や格闘技などと違って相手が動いてないスポーツなので、動的な要素を相手に求める必要がありません。つまり理論的に問題解決しやすいスポーツです。昔からクライミングは運動神経が関係ないと言われていますが、このロジックを見ると確かに納得です。
といっても、トレーニングを行わずに上達はなかなか難しいので、やはり練習は必要なんですね。
練習とはいえ、やはり運動に変わりはありません。あまり何も考えずにがむしゃらに運動して非効率な動きを何度も繰り返してしまうと、それを「正解」と脳が判断してしまい、その後も非効率な動きをし続けてしまう!という検証結果もあります。
自分を知り、高みを目指す。この3つの要素はそのための羅針盤となるでしょう。
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