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ジョン、ありがと!

火曜日、ソツロンを脱稿した。
なかなか増えない文字数、なかなか見えないオチ、締め切りって伸びないかしらと半泣きで考えた夜もあったけれど、ちゃんと終わった。

あー、寂しいなぁ。
大事に育ててきたものが、手を離れていってしまった感覚。ソツロンがない学科のひとを、羨ましく思ったこともあったけれど、書いてよかった!書けてよかった!

そう思えるくらいのものが書けたのは、他でもなく面倒を見てくれた先輩のおかげだ。自分だって忙しいのに、いつもいつも細かいくらいのコメントと修正をつけてくれた。論文の書き方も、日本語も怪しいし、思考回路が迷路なわたしの文章を辛抱強くみてくれた。おかげで、提出直前にようやく見せた指導教員の先生にも、「なかなかいい論文」と言ってもらえた。
いえーい。

そしてもうお一方は、わたしのソツロンの題材になってくれた、ジョン・ケージだ。ジョンは(親しみを込めてジョンと呼んでいた)たぶん2年の頃、ふとしたきっかけで出会って、そこからずっと「この人でソツロン書く!」と思っていたひと。ちょうど、音楽学とか、楽曲分析みたいなものがおもしろくなってきた頃だった。ジョンの文章はとっても読みづらくて、そのわかりやすいようなわかりにくいような思想に、ずいぶん苦しめられた。でも、音楽のことをずっと考えていられるしあわせを、わたしに与えてくれた。

音楽哲学なのか、音楽学なのか微妙なラインの論文だけど、満足している。
ジョン・ケージと、先輩に感謝して、愛おしい作品とさよならしよう。

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