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世界を変えることはできないけど1人を変えることはできる【キュウリグサ】

多摩川ロケ中に個体数が少ない野草を見つけた。

ディレクターさんは「これ採りましょう」とロケを進めようとしたけど、ADさんは「少ないのは採らないんですよ。自然を大事にしないと」とディレクターさんを止めた。

半年くらい、テレビ番組のロケで一緒に行動していたADさん。
最初は全く野草に興味がなくて、野草ってそんなに面白いですか?全部一緒に見えます。って言ってたのに。
そんなADさんから「少ないのは採っちゃダメなんですよ」なんて言葉がでてくるとは思わなかった。

個体数が少ない植物を根こそぎ採ってしまうと、その植物がその場所からいなくなってしまう可能性がある。
資源保護の観点から、まわりにその植物があるか確認してから採集し、もし採集した場合は、それが植物1本だとしても無駄にしないようにしたい。
たとえ普通種であっても、自然は無限ではなく有限であり、生息地の環境を変えないように自然と接するのがマナーだ。
面倒な部分もあるが、マナーを守ったほうが、自然と末永く楽しく付き合える。

ADさんは“野草が見えてきた”そうで、「この葉っぱはキュウリグサですよ、揉むときゅうりの香りがします」とロケハン中にディレクターさんに野草を教えたりしていた。

キュウリグサは春に2㎜ほどの小さな青い花を次々と咲かせる。
丸みのある葉を揉むとキュウリの香りがすることから、キュウリグサと名付けられた。香りの特徴がそのまま名前となっている。

この半年でADさんはキュウリグサを見つけられるようになり、それがどんな野草なのか人に伝えられるようになっていた。

野草が面白いと思ってくれなくてもいい。
野草が見えるようになることで、個体数が少ないものは採らないという最低限の自然のルールを守ることができるようになる。
もしロケがお蔵入りになったとしても、価値のある半年に思えた。

たくさんの「一人」の価値観を変えることができたら、いつか世界を変えられる日がくるのかもしれない。

キュウリグサ


キュウリグサ
漢字:胡瓜草
別名:キュウリナ
花期:春に2㎜ほどの青い花を咲かせる
生息場所:多摩川では道路沿いに多い。舗装された場所などにいる。

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素材:綿100% (岡生地)
染め:手捺染

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#みんなでつくる春アルバム #キュウリグサ  


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