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自閉症スペクトラムの娘について、思ったこと
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記事一覧

そこに立ってた

──このカップを洗ったら洗濯を干して、犬にご飯をあげよう。まてまて、今日の午後は天気どう…

地中海性気候
2か月前
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伝える勇気

仕事に関しては先の先までスケジュール管理して最短で無駄なく効率的にすすめるたちだ。職場で…

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サバイバル

自分を野生動物だと思っている。 地平線より下にある太陽を感じて夜明け前を知り、風に内包さ…

113

青いくるみも吹きとばせ

客席からこちらを見る目、目、目。 練習とは違った雰囲気に高揚しているクラスメイト。 その中…

77

だんだん近づいてくるんだって

娘のハトちゃんはある日、ぬいぐるみに恋をしてしまった。その日からずっと、私の周りをうろつ…

73

豆のうえのおひめさま

先日娘と散歩していたら、畑の中から「持ってって〜」と言われてビニール袋とハサミを渡された…

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小さな声を聞く

病院から帰る車の中で、娘はでたらめな歌を歌っていた。老犬に歌って聴かせてた。 笑っていても、心の中は大荒れな日がある。昨日がそんな日だった。愛犬のモンちゃん(本名)が肺炎で危篤になって数日が経ち、いよいよ具合が悪くなっている。いよいよ痩せて足腰が立たず寝たきりになりつつある。いつも私の呼びかけに、少しだけ尻尾を振って応えていてくれたけれど、寝ているからか、あまり動かせなくなってきた。命の炎はすぐに消えたりしないとは思うものの、やっぱり心配で、昨日も娘のハトちゃんと一緒に動物

あの頃の未来に立っているのかな。

「ねえねえ。4枚もタオル持ってっていいんだってよ!どれ持っていこうかなあ」 娘のハトちゃ…

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こたつから出てこない娘と手をつなぐ

ある日、私が鼻歌を歌いながらリビングへ行くと、さっきまでアニメ映画を見ていた娘のハトちゃ…

88

ゴールテープの手前で

 9月のとある日曜日、抜けるような空の下、さんさんと降り注ぐ太陽を浴び、小学生たちは気持…

74

その日はあまりにも急に訪れそうで、

 娘のハトちゃんはこないだ10歳になった。ついに10代が始まった。小学校4年生の女の子は…

97

遠くの誰かさんにありがとうを。

きっかけは、100円ショップでスケジュール帳を買ってあげたことだった。いつもは行かないショ…

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This is me !

まるでイエローの絨毯みたいに、菜の花が一面に咲く場所に出かけた。太陽からおくられてくる日…

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ほんよみの、おもい、おもい。

私は、本読みである。 活字が好きだ。 フィクションもノンフィクションも読む。 紙の本も電子媒体の本も読む。 note も読む。 私は、本気で図書館に住みたいと願う人である。 林立する書架の間をさまよって、読まれるのを待っている本達が息づいているのを感じていたい。 暇さえあれば『世界の夢の図書館』という写真集を飽きずに眺め、 「夜、だれもいなくなったら、あの階段の影に寝袋を置いて、ロウソクを灯して本を読み始めよう」 とシミュレーションしている。 私は、特に、物語が好きだ。