『春の雪』から「豊饒の海」なぞの結末を解説し、自決と文学の一体、三島由紀夫氏の魂にせまる
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⇧自決する日の朝、「十時半に」と編集者に指定した三島氏は、『天人五衰』二十六~三十章 140枚の原稿をメイドにことづけて、「楯の会」の制服に身をかため市ヶ谷に向かった。
わずか十分ほど遅れた編集者は、「お出かけになりましたが、これをお渡しするやうに、と・・・・・・」とこの原稿を受け取って、「何となく釈然としない気持を抱きながら、社に帰」ったという。【小島千加子『三島由紀夫と壇一雄』構想社、ちくま文庫】
生きて帰らない、文学と決別する。その