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  • 心理学実験Ⅰ レポート3課題【評価S】(聖徳大学)

    心理学実験Ⅰ 鏡映描写課題・系統位置効果課題・パーソナルスペース課題 3つのレポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

  • 心理学実験Ⅱ レポート3課題【評価A】(聖徳大学)

    心理学実験Ⅱ ミュラーリヤー錯視課題・触2点閾課題・連想プライミング課題 3つのレポート【評価A】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

記事一覧

心理学実験Ⅱ 連想プライミング課題【評価A】(聖徳大学)図・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅱ/心理学基礎実験中級 連想プライミング 問題と目的  我々人間が日常で利用する長期記憶は、その内容によって意味記憶とエピソード記憶の2つに区分される…

1,000〜
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1か月前

心理学実験Ⅱ 触2点閾課題 【評価A】 (聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅰ/心理学基礎実験中級 触2点閾の測定 問題  触2点閾とは、尖った細い棒の先端を2つ同時に皮膚上にあてたとき、それらを2点として感じ取るために必要な最小…

1,000〜
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1か月前

心理学実験Ⅱ ミュラー・リヤー錯視課題 【評価A】(聖徳大学)表・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅱ/心理学基礎実験中級 ミュラー・リヤー錯視   問題 私たちは普段生活している世界をあるがままに知覚しているわけではない。そのような事象を錯覚という(…

1,000〜
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1か月前

心理学的支援法Ⅰ/心理療法 第1課題【評価S】(聖徳大学)参考文献付き

〈1〉心理的支援は、セラピストとクライエントの信頼関係をもとに、クライエントの幸せ、自律性、人間的能力の促進を目標に行われる。心理的支援で期待されるクライエント…

600
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2か月前

心理学実験Ⅰ パーソナルスペース課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

パーソナル・スペースの構造   問題  Sommer(1959) によれば、人にはそれぞれ侵入者が入れないように個人の身体を取り囲む目に見えない境界をもった領域がある。この…

1,000〜
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2か月前

心理学実験Ⅰ 系統位置効果課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

自由再生法による系列位置効果   問題  系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績が リスト内でのその項目の位置の影響を受…

1,000〜
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2か月前
1

心理的アセスメントⅠ 第1課題【評価S】(聖徳大学)

[Ⅰ] APAによると、心理的アセスメントは、心理学的な評価・判定・提案のために(を目的に)することである。 心理的アセスメントで最も重要なのは、単にデータの収集で…

600
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3か月前

教育・学校心理学Ⅰ 第1課題②【評価A】(聖徳大学)

思春期に見られる主な精神疾患として、統合失調症は10代中頃から20代にかけての発症が多く、発症率は全人口の1%程度と言われている。 症状として、幻覚(感じるはずのない…

400
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3か月前

臨床心理学概論 第2課題 第1設題【評価A】(聖徳大学)参考文献,マインドマップ付き

第2課題 第1設題    心理職が活動すると考えられる領域として、保健医療領域、教育・子育て領域、福祉領域、司法領域、産業領域がある。以下に、産業領域の現場にお…

600
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3か月前

 人体の構造と機能及び疾病 第1課題 【評価S】(聖徳大学)

①中枢神経系は、頭蓋に囲まれている脳と脊柱に囲まれている脊髄に区分される。 ②高齢者の認知症の主なタイプは脳血管性認知症とアルツハイマー病である。

400
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3か月前

心理学実験Ⅰ パーソナルスペース課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

パーソナル・スペースの構造   問題  Sommer(1959) によれば、人にはそれぞれ侵入者が入れないように個人の身体を取り囲む目に見えない境界をもった領域がある。この…

1,000
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3か月前
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心理学実験Ⅰ 系列位置効果課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

自由再生法による系列位置効果   問題  系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績が リスト内でのその項目の位置の影響を受…

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3か月前

心理学実験Ⅰ 鏡映描写課題レポート 【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

鏡映描写による両側性転移の検討 問題  学習は、心理学の中の代表的な研究領域である。一口に学習と言っても、条件づけ、言語または記憶学習、社会的学習等があるが、本…

1,000〜
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3か月前
1

健康・医療心理学Ⅱ 第2課題【評価S】(聖徳大学)

 サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)とは、心理的応急処置のガイドラインである。2011年に世界保健機関が作成したものと、アメリカ国立PTSDセンターとアメリカ国立…

600
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3か月前

健康・医療心理学Ⅱ 第1課題②【評価S】(聖徳大学)

 ②運動をすることの意義を、精神的効果・身体的効果・社会的効果の3つの観点から述べる。  第1に精神的効果について、プラス面として、ストレス軽減、メンタルヘルスの…

600
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3か月前

健康・医療心理学Ⅱ 第1課題①【評価S】(聖徳大学)

 ①一般的な疾病の予防の流れとして、1次予防、2次予防、3次予防がある。これは精神保健においても当てはまる。以下に、精神保健における段階的予防についてまとめ、2つの…

600
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3か月前

心理学実験Ⅱ 連想プライミング課題【評価A】(聖徳大学)図・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅱ/心理学基礎実験中級

連想プライミング

問題と目的

 我々人間が日常で利用する長期記憶は、その内容によって意味記憶とエピソード記憶の2つに区分される(箱田・都築・川畑・萩原,2010)。意味記憶とは、物や人物などの対象の性質や内容に関する記憶であり、知識と言い換えることができる。一方、エピソード記憶とはどこで何をしたという、意味に加えてそれを取り巻く状況も含めた記憶である。

 

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心理学実験Ⅱ 触2点閾課題 【評価A】 (聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅰ/心理学基礎実験中級

触2点閾の測定

問題

 触2点閾とは、尖った細い棒の先端を2つ同時に皮膚上にあてたとき、それらを2点として感じ取るために必要な最小の距離のことをいう(相場,1982)。つまり、触2点閾が小さい部位ほど、触覚が敏感な部分である、ということになる。触2点閾の実験は、ドイツの生理学者ウェーバーが1834年に出版した触覚についての研究において述べられているが、これは

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心理学実験Ⅱ ミュラー・リヤー錯視課題 【評価A】(聖徳大学)表・考察・引用文献付き

心理学実験Ⅱ/心理学基礎実験中級

ミュラー・リヤー錯視

 

問題

私たちは普段生活している世界をあるがままに知覚しているわけではない。そのような事象を錯覚という(松田,2000)。そして、錯視とは視覚的錯覚のことであり、対象(刺激)の大きさ、形、明るさなどが、本来の物理的性質と異なって見える現象である。錯視は単なる見誤りではなく、我々が普段生活している世界と私たちの中で構築されている知覚世

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心理学的支援法Ⅰ/心理療法 第1課題【評価S】(聖徳大学)参考文献付き

〈1〉心理的支援は、セラピストとクライエントの信頼関係をもとに、クライエントの幸せ、自律性、人間的能力の促進を目標に行われる。心理的支援で期待されるクライエントの変化は、特定の技法によるものよりも、セラピストとクライエントの関係性の中で経験される、個人的に意義深く、情緒的に重要で新しい経験によってもたらせるものである。心理的支援では、セラピストがクライエントを慰めたり、同情的に話を聞いて、優しく肩

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心理学実験Ⅰ パーソナルスペース課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

パーソナル・スペースの構造

 

問題

 Sommer(1959) によれば、人にはそれぞれ侵入者が入れないように個人の身体を取り囲む目に見えない境界をもった領域がある。この領域は、地理的な照合点をもたず、個人とともに移動し、環境や周囲との関係によって伸縮する。このような、いわば心理的な縄張りは、個人空間とよばれる。個人空間には、他者との境界を作り他者の侵入を防ごうとする機能(防御機能)と、他

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心理学実験Ⅰ 系統位置効果課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

自由再生法による系列位置効果

 

問題

 系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績が リスト内でのその項目の位置の影響を受けることをいう(篠原,2004)。リストの冒頭部で呈示された項目の成績が優れていることを初頭効果、終末部で呈示された項目の成績が優れていることを新近性効果と呼ぶ(佐藤,1999)。系列位置効果はきわめて頑強な現象であり、系列学習、自由

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心理的アセスメントⅠ 第1課題【評価S】(聖徳大学)

[Ⅰ]
APAによると、心理的アセスメントは、心理学的な評価・判定・提案のために(を目的に)することである。
心理的アセスメントで最も重要なのは、単にデータの収集ではなく、統合することである。
心理的アセスメントの方法は、臨床面接、行動観察、心理検査、生理学的あるいは心理生理学的測定、その他に分けられている。
臨床面接あるいは臨床心理面接とは、心理支援における面接そのものを指し、アセスメント面接と

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教育・学校心理学Ⅰ 第1課題②【評価A】(聖徳大学)

思春期に見られる主な精神疾患として、統合失調症は10代中頃から20代にかけての発症が多く、発症率は全人口の1%程度と言われている。

症状として、幻覚(感じるはずのないものを実在するかのように感じてしまうこと。幻聴が多い)、妄想(誤った強い思い込み、思考のまとまりのなさ(考えや感情がまとまらなくなる状態)、思考力や意欲、感情表出の低下などがある。経過は幻聴や妄想が悪化する急性期から、その後エネルギ

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臨床心理学概論 第2課題 第1設題【評価A】(聖徳大学)参考文献,マインドマップ付き

第2課題 第1設題

 

 心理職が活動すると考えられる領域として、保健医療領域、教育・子育て領域、福祉領域、司法領域、産業領域がある。以下に、産業領域の現場において想定される問題と、それに対する心理職の役割や対応方法について述べる。

 第1に産業領域で主な問題となるのは、働く人のメンタルヘルスである。強い不安や悩み、ストレスを抱える人は増加傾向にある。ストレスを放置するとうつ病・躁うつ病など

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 人体の構造と機能及び疾病 第1課題 【評価S】(聖徳大学)

①中枢神経系は、頭蓋に囲まれている脳と脊柱に囲まれている脊髄に区分される。
②高齢者の認知症の主なタイプは脳血管性認知症とアルツハイマー病である。

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心理学実験Ⅰ パーソナルスペース課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

パーソナル・スペースの構造

 

問題

 Sommer(1959) によれば、人にはそれぞれ侵入者が入れないように個人の身体を取り囲む目に見えない境界をもった領域がある。この領域は、地理的な照合点をもたず、個人とともに移動し、環境や周囲との関係によって伸縮する。このような、いわば心理的な縄張りは、個人空間とよばれる。個人空間には、他者との境界を作り他者の侵入を防ごうとする機能(防御機能)と、他

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心理学実験Ⅰ 系列位置効果課題レポート【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

自由再生法による系列位置効果

 

問題

 系列位置効果とは、リスト形式で呈示された材料を記銘・学習する場合、各項目の成績が リスト内でのその項目の位置の影響を受けることをいう(篠原,2004)。リストの冒頭部で呈示された項目の成績が優れていることを初頭効果、終末部で呈示された項目の成績が優れていることを新近性効果と呼ぶ(佐藤,1999)。系列位置効果はきわめて頑強な現象であり、系列学習、自由

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心理学実験Ⅰ 鏡映描写課題レポート 【評価S】(聖徳大学)表・図・考察・引用文献付き

鏡映描写による両側性転移の検討

問題

 学習は、心理学の中の代表的な研究領域である。一口に学習と言っても、条件づけ、言語または記憶学習、社会的学習等があるが、本実験では、知覚運動学習をテーマとする。知覚運動学習とは、知覚系と運動系の協応を必要とする運動技能が、練習によって上達する過程を指す。そのため、技能の学習とも呼ばれる。例として、キャッチボールの習熟(手と視覚の協応関係の成立)などがあげら

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健康・医療心理学Ⅱ 第2課題【評価S】(聖徳大学)

 サイコロジカル・ファーストエイド(PFA)とは、心理的応急処置のガイドラインである。2011年に世界保健機関が作成したものと、アメリカ国立PTSDセンターとアメリカ国立子どもトラウマティックストレス・ネットワークが作成したものの2種類があり、その両方に日本語翻訳版がある。両者の内容は類似しているが、後者の方が心的外傷後反応や支援者の留意事項に関する内容が充実しており、より精神保健専門家向けになっ

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健康・医療心理学Ⅱ 第1課題②【評価S】(聖徳大学)

 ②運動をすることの意義を、精神的効果・身体的効果・社会的効果の3つの観点から述べる。

 第1に精神的効果について、プラス面として、ストレス軽減、メンタルヘルスの改善、精神的充足等が挙げられる。QOLの向上や、睡眠の改善、頭がよく働くようになる効果もある。スポーツに生き甲斐を見出し、生きるモチベーションになる場合もある。

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健康・医療心理学Ⅱ 第1課題①【評価S】(聖徳大学)

 ①一般的な疾病の予防の流れとして、1次予防、2次予防、3次予防がある。これは精神保健においても当てはまる。以下に、精神保健における段階的予防についてまとめ、2つの分野における位置づけも確認する。

 まず1次予防は、未然に防止することである。対象者は、健康な人である。未然防止のためには更に、精神健康増進と特異的予防という2つの段階がある。前者は生活習慣等を気遣うことである。後者は作業の環境や方法

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