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応援と、感動と。

激闘を制し、試合に勝つごとに強くなっていく彼ら。
みんなが応援したくなる熱い魂をもったチームは
いよいよ決勝戦の舞台に立ちました。

この日は、クラブファミリー(U12以下の小学生)も
応援にかけつけてくれて、前日の試合よりもさらに大きな
「大応援団」となって選手の背中を後押ししました。

相手はフィジカル能力の高い選手を中心に据えた
総合的に格上といっていい強度の高いチーム。
それでも、1試合ごとに自信をつけてきた
我がチームは真っ向勝負を挑みます。

立ち上がり、お互い積極的に攻撃を仕掛けます。
そんな中、DFの裏に出されたボールに果敢にチャレンジした
キーパーの腹部に相手FWの足裏が入ってしまいます。
キーパーはうずくまってしばらく立ち上がれません。
自チームは控えキーパーがいません。
みんな心配そうに見守ります。

と、そのとき
クラブファミリーの小学生応援団が
キーパーに、暖かく熱い声援を大声で投げかけます。
スタンドにかけつけた保護者、友人、ほかのチームメイトも
一斉に勇気を届ける声援を響かせます。

水を一口含むと、膝に手をつき、眼光鋭く立ち上がりました。
よし!行くぞ!
会場はまた大きな声援と熱気で、ボルテージが上がります。

しかし、先制は相手チーム。
乱戦から、こぼれ球を右足一閃。
ミドルシュートを決められてしまいます。0-1。
ただ、こちらもすぐに反撃。
中盤で繋ぎ、裏へ縦パス!
抜け出したFWが、キーパーをかわし捩じ込み1-1。
さらに左サイドを崩し、クロス!
FWが落ち着いて決め、2-1。逆転に成功します。
応援団も熱気は最高潮。
やはりシーソーゲームは盛り上がります。
前半は1点リードして折り返します。

後半開始早々、セカンドボールを拾われ
スペースに蹴られます(ビデオで見るとオフサイドでしたが…)。
そのまま個人能力の高い相手FWにあっさり決められてしまいました。
しかし、こちらも負けていません。
中盤でパス交換を繰り返し前線へ。
こぼれ球をMFがワンタッチループ!鮮やかに決まります!
再度勝ち越し、3-2。
小学生応援団の繰り出す「チャント」の大合唱も大きくこだまし、
会場はさらに熱気を増し、熱く盛り上がります。

しかし、またしても個人技でサイドを突破され
グラウンダーのクロス、GKが弾いたところを泥臭く決められてしまいます。
さらに、これまで勇敢に守備ブロックを敷いていた選手たちでしたが
一瞬の隙をつかれ、個人の突破から強烈な一撃を決められて、3-4。

最後まで果敢に攻めましたが、無常のタイムアップ…。
ピッチに倒れ込む選手、泣き崩れる選手、呆然と立ち尽くす選手。
まさに死闘を繰り広げた両チームが演じてきた
その最後の光景は
観る人すべてに「感動」を与えた素晴らしい景色でした。

応援と、感動と。

この素晴らしい「感動」を生んだ要因は…
さまざまな要素が絡んでいたように思います。

・それぞれ悩みや悔しさを抱えた「2nd」チームだった
・人任せ集団が日々成長し、戦う集団になった
・明るく、仲良く、いいヤツ等だった
・全力で走り、全力で戦い、全力で応援した
・選手、コーチ、保護者みんなひとつになって戦った

勝ちや、負け
スポーツや競争にはつきものですが
それ以上に大切なものに気づかせれた瞬間でした。
結果や成功も大事ですが
そこに辿り着くまでの「過程」が重要で
そのプロセスが素晴らしいものには
自然と感動や賞賛が生まれるのではないでしょうか。

ともすれば、上手さや強さ、レベルの高さ
Jリーグ  <  日本代表  <  海外サッカー  <  プレミア と
そのサッカーの究極を追い求めて、その頂が
最高のサッカーと思ってしまいがちですが
ほんとに自分にとって素晴らしいチームとは
どのカテゴリーに限らず

「応援したくなるチーム」

ではないでしょうか

これからも大好きなチームを
全力で応援したいと思います。


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