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地方で新たな事業を始めて分かった3つの気づき

東京から茨城県に移住し、法人を立ち上げて事業を興して半年超。
県外も含め、数百名の自治体・公共団体の方、地域で働く方々とお会いすることができました。

地方創生にかかわるビジネスをしたい!という想いで立ち上げ、自分が予測していたとおりのこともありましたが、初めて知った学びや気づきも多かったため、今回は半年間で得た気づきを3つまとめました。
いつか地域で仕事をしたい方、事業を興したい方などの参考になればと思います。


「地方創生」は誰のために?

地方創生したい!という想いで事業を始め、地域の方々とお話した中で初めに感じた違和感。それは「地方創生」という言葉は、主に都市部の人たち側の言葉だということ。

地方が衰退している、何とかせねばならないと思っている都市部の人が「地方創生せねば」と思っている時に使われる言葉で、地域の方は「地方創生」という言葉を使う機会も少なく、地元を、というのが地域に住んでいる方側の言葉。

さらには、人口がどんどん減りゆく町であっても、そもそも「盛り上げたい」「地域が衰退している」「ピンチだ」と皆が思っているかでいうと、全くそうではなく、「このままでいい」と思っている方やどこか他人事に思われていることも多い。

地域によっては、商工会などの機関のトップの方でさえ、諦めムードの発言をされていたことには少し驚きもありましたが…
つまりは「地方創生だ」「地方をなんとかせねば」というのは都市部側のエゴになってしまう場合や、地元の人たちがそれを求めていないこともあるということ。
勿論「本気で何とかしたい!」と思っている方もいらっしゃるので、お互いの理解、共生が大事だなと感じたことでした。

どこでよりも、誰と。関係資本の重要性

市役所や県庁などは型どおりで、融通が利かないのでは?と思っている方も多いかもしれません。しかし、●●市だからこの機関だからというより、担当が誰かの方がよっぽど重要だという気づき。

勿論、決められたルールなどは一般企業よりも公共団体は厳しいかもしれませんが、公共団体も「やってみましょう!」という熱意や行動力を持つ人が担当なのかで全く動きが変わるということ。
つまりは誰と一緒にやるのか、誰と繋がるか、関係構築できているのかという属人性が高い要素が、地域では重要視されます。

市役所の職員の方は3年くらいで部署異動になることが多いため、運の要素もあります。
また、役所には●●課というのが非常にたくさんあり、小さな町でも縦割り組織で、横の課と連携できていなかったり、同じようなことを隣の課同士でやっていたりもします。そういった意味でも属人的。

兵庫県明石市が泉市長によって大きく変革したように、たった1人の熱意や能力でも多くの人を巻き込み、地域の経済・人口に大きな変革をもたらします。
それと同じように、市や県の環境、立地、特性も、役職なども関係なく、その人がどんな人か、自分たちに興味を持ってくれているかなどの影響力は非常大きいです。

これら「人のつながり」でビジネスの進みも大きく左右されることや、都市部に比べて情報の吸収が遅いこともあり、地域経済においては「いいサービス」をつくれば広がるなんてことは難しく、「いいサービス」に加え「啓発・伴走」による「関係構築」が非常に重要なポイントです。

後継者問題=後継者不足にあらず

年々深刻度が増す後継者問題。後継者問題というと「引き継ぐ人がいない問題」だというのが一般的だと思っていましたが、地域で話を聞いていると、そうではないなという気づきがありました。

勿論、その「人がいない問題」もありますが、
もっと深刻なのが「引き継ぐ気がない問題」だということ。
地域の事業者は5名以下の小規模事業者が大半なのですが、この規模になると特に引き継ごうと思っていない高齢の経営者も多い。
「息子はいるけど、こんなしんどい仕事は渡さず自分の代で畳んでしまおう」といったように、そもそもの経営がうまく進んでおらず、大変なことを何十年も経験され、「誰かにこの事業を何とかしてほしい」という想いよりも、「早くたたんでしまいたい」という想いを持つ方も多い。先述の地方創生箇所と同じような問題です。

これは後継者候補のがいれば解決するものではなく、持続的に売上や利益があがり、地域経済や誰かにとって価値が高い事業であるかどうかの問題や、儲かっていたとしても経営者に引き継ぐ意思がない問題も絡んでくるのは「引き継ぐ気がない問題」。根深いです。

まとめ

地域の人口の減少は続き、地域経済の衰退など地方に課題が多いことは間違いないです。
ただ、それが相手が求めているのか、自分たちで解決できるのか、誰と一緒に進めるといいのかなど、行かねば分からないことも多く、本腰を入れて根強く泥臭くチャレンジしないと、地域での事業はうまく進みません。

打席に立てる機会は多いため、ぜひ覚悟を持ったうえで、地域でチャレンジする熱意のあるキーマンが一人でも多くなればと願っています。

まずは副業や兼業から地域に関わってみたい、地域課題を解決してみたいという方はぜひ弊社サービスのOtanomiもご覧ください。

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