麗しいお坊ちゃまが集う、女子禁制の学園 ドラマ「トキメキ☆成均館スキャンダル」 #553
美人は「男装」しても麗しい。
そう確信させてくれたドラマが、「トキメキ☆成均館スキャンダル」でした。
JYJのユチョンが初めて主演を務めたこのドラマ。いま話題の「キム秘書はいったい、なぜ?」の美人秘書役パク・ミニョンが「男子学生」のフリをして、学校に潜り込む……というお話です。
ソン・ジュンギ、ユ・アインら、現在の韓国映画界を引っ張る俳優たちが多数出演しています。ユチョンのツンデレぶりにも笑わせてもらいました。
<あらすじ>
母と病弱な弟の面倒をみるため、男装して科挙の“身代わり受験”でお金を稼ごうとしたキム・ユニだが、イ・ソンジュンに見つかってしまう。ふたりは女子禁制の「成均館」に入学することになるが……。
“男装”といえば、「コーヒープリンス1号店」のユン・ウネや、「美男ですね」のパク・シネが思い浮かびますが、凜々しさでいえば断然「トキメキ☆成均館スキャンダル」のパク・ミニョンでした。
朝鮮時代、建前としてはすべての庶民に「成均館」の門は開かれていて、科挙にさえ合格すれば入学できたそう。そのため、官僚としての立身出世を考える人は、まず試験に合格することを目指したのです。
そこで、父を亡くし、ひとりで家族の生活を支えるユニは、手っ取り早くお金を稼ごうとするのですが。ユニのしたたかさに比べて、学士仲間はどこまでも“お坊ちゃま”。ユチョンが演じるイ・ソンジュンはひたすら頭が固いし、ソン・ジュンギが演じるヨンハはチャラ男だし(やっぱり)、ユ・アインは「暴れ馬」の異名を持つやんちゃ坊主(やっぱり)。
それぞれの個性が生み出すギャップに、惚れ惚れします。
韓国で放送されたのは2010年で、この時のユチョンの演技が、2年後に制作される「屋根部屋のプリンス」につながったのではないかなと感じます。
というのも、韓国の両班(貴族)や学士は、ゆったり、おっとりとしていることがデフォルトだったんです。「学を修めたほどのものが、アワアワ、オタオタしてはならん」ということだったそうで。
そんな「ゆったり、おっとり」な雰囲気をとても上手に作っていたのが、「トキメキ☆成均館スキャンダル」のユチョンだったから。
上流師弟の学園ものにありがちな、父の政敵と友情とのジレンマや、青春の迷いもあり、気楽に楽しめるドラマです。
チョン・ウングォルの原作も日本語訳が出ています。
名場面を編集した劇場版は、Amazonプライムで配信されています。サクッと観るなら、こちらがおすすめ。
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