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信念に生きるプリンセスの美しさとたくましさに惚れた 映画「ワンダーウーマン」 #543

プリンセスは“散歩”によって進化する。のかも?

女だけの島で純粋培養されたプリンセス・ダイアナ。島を出て「ワンダーウーマン」として成長する大活劇は、大興奮でした。DCコミックスが生んだ女性ヒーロー「ワンダーウーマン」は、誰よりも強いのに(神の子ですからね)、シリーズの中で“秘書”をやらされていたこともあったそう。そのため、長らく女性の地位向上のシンボルだったそうです。

<あらすじ>
女しかいない島で、プリンセスとして母親に大切に育てられてきたダイアナ。一族最強の者しか持てないと言われる剣に憧れ、強くなるための修行に励む彼女は、その中で自身の秘められた能力に気付く。そんなある日、島に不時着したパイロットのスティーブとの出会いで、初めて男という存在を目にしたダイアナの運命は一転。世界を救うため、スティーブとともに島を出てロンドンへと旅立つ。

なんといっても、「モンスター」のパティ・ジェンキンス監督です。男性のヒーローが活躍するコミック世界の中で、三段くらい下の扱いを受けていたワンダーウーマンを、強く、大きく、美しく、再生。演じるガル・ギャドットのたくましい美しさが、その期待に応えてくれています。

アマゾン族の王女として純粋培養されていたダイアナ。第一次世界大戦を止めるため、島に不時着したスティーブと共に、旅立つことを決心。もう二度と島には戻れないけれど、それでも、行っちゃうんです。

ロンドンに着いたダイアナの、世間とのズレっぷりが楽しいです。「会議に女がいるなんて!怒」と言われたり、剣を抜き身で持っていたり、まったく社会に馴染むことがありません。

だって、神の子だもん。

根回しとか、段取りとかよりも、自分の信念を最優先してしまう。毎日、仕事で配慮配慮と言われているせいか、ダイアナの姿に、思わず「猪突猛進サイコー! ダイアナサイコー!」とバンザイしてしまいました。

そんなダイアナが汽車に乗って敵陣に向かう途中で、スティーブがアイスクリームを買ってあげるシーンがあるんです。これって……「ローマの休日」やん!

ローマの休日

(画像はIMDbより)

つかのまの“散歩”によって、アン王女がオトナへと成長したように、ダイアナもやはり、小さな“息抜き”を通して変化をみせます。

「男に守られる」なんて発想自体がナッシングなダイアナの、一世一代の闘いを支えたのは、人間の「善」の部分でした。故郷を失うことになっても、大切なものを手放すことになっても、プリンセスは信念に生きるものなのかもしれません。

1作目では、パリのルーブル美術館で働いていましたが、2作目の「ワンダーウーマン 1984」ではアメリカのスミソニアン博物館に転職していましたね。転職理由はなんなんだろう。

ガル・ギャドットが演じるワンダーウーマンが最初に登場したのは、「バットマン vs スーパーマン ジャスティスの誕生」です。1枚の古い写真によって身バレしてしまうのですが。この写真が撮られた時のことを描いているのが、「ワンダーウーマン」。写真によってストーリーがつながっています。

ワンダーウーマン

(画像はIMDbより)

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