食べに行こう

“おいしい”にあふれるぬくもりと喜び 『やっぱり食べに行こう』 #249

一時期はIDを「あんこニスタ」としていたくらい、あんこが好きです。チョコもアイスクリームも好き。とりあえず甘いものが好き。おいしいものは大好き。

おいしいものを発見するアンテナの感度をよくするにはどうすればいいのかなーと思っていたのですが、原田マハさんの『やっぱり食べに行こう』を読んで感じたのは、おいしいものをおいしそうに書けるようになりたい!!!でした。

小説やアートと同じくらい「おいしいもの」が大好き!という原田マハさん。日本全国のみならず、取材や講演で世界中を旅されているので、現地のおいしいものを発見するアンテナが発達しているようです。

原田さんは「朝ごはん」を一番大切にしているそう。あっつあつのコーヒーとパンとヨーグルト。これが鉄板。パリで焼きたてのバゲットを買ったり、ニューヨークでベーグルをパクついたり。うらやましくなるほどの「朝ごはん」です。

そしてその筆致がとても軽やかでおいしそうで、なにより楽しそうなんです。

取材でマカオに行った時のこと。マカオは長い間ポルトガルの統治下にあったため、ポルトガルの美食と中国の美食が混じり合っている。

さぞやおいしいものと出会えるに違いない。

お友達に教えてもらって訪ねたのは、エッグタルトの超人気店です。

オーブンから出てきたばかりのエッグタルトをゲットした。パイ生地の上に黄色いカスタードクリームがとろり。これを一口でパクリ。サクサクした食感に、甘すぎないクリームが絶妙なハーモニー。これは何個でもいけそう、と性懲りも無く行列に並び直した。結局何個食べたかは……秘密にしておこう。

いや、もう、こんなの読んじゃったら食べたくなるでしょ!

昨日はちょうど表参道に用事があったので、地下鉄駅にあるマルシェの「eggcellent egg tart」でエッグタルトをいただきましたよ。

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「eggcellent egg tart」はもともとたまご料理の専門店だそう。バーナーで表面をあぶってくれるので、あっつあつです。そこに粉砂糖とシナモンをたっぷりかけるのが本場流なのだとか。クリームはとろっとろです。

手のひらサイズなんですが、一口ではムリっぽい。かじる。パイの音! かじる。とろっとろクリームに到達。うめー!!なんだけど……熱い!!!

「おいしい」という言葉にはあたたかさと喜びがあるとは、原田さんの言葉です。アート小説を手がけるくらいですから、観察眼、ユーモアたっぷりのおいしいものレポートは美しさにも満ちています。

おいしいものを求めて行ってみたい町が増えました。

おいしいものを発見するアンテナの感度をよくしたいし、おいしそうに楽しそうに書けるようになりたい。でもその前に、美しく食べる方法も身につけた方がいいみたい。

エッグタルト、わたしは何個食べたって? 秘密にしておきます。

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