うつ病では、自分は怠け者になってしまったと、考えてしまう患者さんも多い。

うつ病患者はよく、「怠けている」とか「甘えている」というような誤解を受ける場合があります。

患者本人も「自分は甘えている」「怠けてるだけかも？」などと、自問自答している事もあります。

こういう状況になってしまうのは、うつ病には怠けているように見えてしまう、症状が多種多様にあるからです。

【私が経験した、怠けているように見える症状】

・朝起きられない
・大事な用事があるのに、朝起きられない
・仕事に行きたくない
・働きたくない
・お金が無いのに、働きたくない
・外出したくない
・なにも手伝いたくない
・片付けたくない
・疲れが取れない
・だるい
・動きたくない
・なにもしたくない
・一日中ゴロゴロしていたい
・洗濯がしたくないから、何日も同じ服
・毎日パジャマのまま
・お風呂に入りたくないから入らない
・歯を磨きたくないから磨かない
・薬を飲みたくないから飲まない
・メールやラインを返すのもおっくうで、友達と疎遠に

今思い出せたのは、こんなもんです。

これらの症状は、うつ病が治って来ると、ほぼほぼ無くなりますので、安心して大丈夫です。

うつ病は治れば、また元気だった時のような自分に戻ります。（仕事は辞めていても、就活する元気が出て来ます。マジです。経験者談。）

ご想像に難くないと思いますが、この現代社会でお金が無くなるという事は、かなりの恐怖です。

家賃も払えないし、食事もできなくなります。

それでも働けなくなるのが、うつ病です。

体に怪我があるわけでも、また腫瘍などのレントゲンに写る物があるわけでもないので、うつ病は誤解を受けやすいですね。

うつ病の原因は、脳内の神経伝達物質に起こる、異常だと言われています。

絵にすると、こんな感じです。

うつ病はまだ研究中の病なので、これが確定というわけではないですが、なんか脳内でヘンな事が起こっているという事は、精神医学界でも分かっています。

最近ではうつ病の脳は、活動が弱まっているというような事も、いろいろ分かって来ています。

しかし患者としては、難しい事は詳しく知らなくてもいいと思います。

ただ、脳の中で起こっている異常を、精神力や努力でなんとかしようとしても、不可能ですよね？

「キミは努力が足りない、もっと頑張ってセロトニンを動かしなさい」と言われたって、そんな事ができる人間はおりません。

自分の甘えや、怠けぐせのせいではないと、しっかり認識して、治療に当たって欲しいと思います。

お大事にどうぞ。