人は変わるのか。

「人は変わる。」
よく耳にする言葉を私はずっと疑っていました。

簡単に言わないで欲しい。
変わりたいと思っても、変えられないのに……。

妹が統合失調症になってから
病気が簡単に治らない事を目の当たりにして
一度起きてしまった物事は、簡単に変わらないんだと思いました。

読書好きな私は、色んな本を読んでも、
「そんなこと分かってる。」
と思うようになりました。
持病で集中力もなくなって、
いつの間にか、
本を読むこともなくなりました。

本を読まなくなって10年後、

2019年。
本を楽しそうに読む彼氏を見て
羨ましく思いました。

"私ももう一度、楽しく本を読みたい。"

そう思うようになりました。

本を選ぶのは難しかったです。
それでも1年で8冊の本を読むことができました。

2020年。
生活は一変しました。
私たちは、強制的に変わりました。

マスクをしないで歩いていた2019年。
それが当たり前でした。

マスクをして歩いていた2020年。
それが当たり前でした。

強制的に変わることは
とても辛く、私の心も苦しかったです。

妹が病気になり、
突然生活が一変した15年前を思い出して
とても辛い記憶がフラッシュバックすることも
多いです。

そんな時、本を読む習慣を増やしました。
何もできないからこそ、
少しできるようになっていた
"本を読む"ことを
自分で選択しました。

それは変化でした。

なるべく本を読むことを続けられるように
評判の良い本から読み始めました。

2020年の1年間で
20冊の本を読みました。

私は、自ら変わりました。

本を読むことすら拒絶していた私が
本を読むことを選び、救われ、
また読書を楽しめるようになりました。
そして今も読み続けています。

何気ないその行動が
自分の選択が
自分自身を変えている。

人は変わらない。

そう思うようになってしまってから
15年後、

人は変わることができる。

そう思えるようになった今の自分に
感謝をしたい。

他人を変えることよりも
自分を変えることのほうが
楽しい。

私は今、そう思います。

たくさんの本に出逢える未来を
今は楽しみに生きてます。