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私はまた負けた。

ひきこもる息子の部屋に呼ばれた。

色んな物が破壊され
荒れた息子の部屋の中で
私は何度目かの敗北感に包まれた。

こんなに我慢させていたんだ。
そのことに気づかないままきたんだ。

改めて息子の内面を見せられた気がした。


壁には穴があいていた。


子育ては私に、
降参することを
これでもか、これでもかと教えてくれる。

事あるごとに私は
白旗を振り、
各所に頭を下げ、
意気消沈してきた。

子育ての敗北により
学校で生活圏で世の中で、
私の自意識や自尊心は
どんどん小さくなり、

細かくなって微粒子となり、
空気に混ざり町内を舞って、

あるような、ないような
いるような、いないような、

誰なんだ一体私は、、、
という感覚にさせてくれたことは

一周まわって皮肉にも
心のどこかで憧れ欲しがっていた
自由の獲得のようにも思える。

決して敗北ではないと。





いやそれにしてもつらい。
現実がつらすぎる。








ごめん。

誰に何に謝っているのか
よくわからないけど
ごめんね、と。


泣きたくないのに涙をこぼしながら
破壊されたものたちを片付けた。




混乱の中にあっても
息子の支離滅裂に聞こえる言葉の中に、
暴言の隙間に、
彼の本質を見失わないようにしたいと思う。


私と夫が彼を
ここまで追いつめた。
こうなるまで
奪ってきたんだろう。

しかも、与えたつもりになって。


現実が証明してることから
逃げずに、浮かぶ言い訳もしまって、


それくらいしかできない。

そしてそれが苦しく難しい。



この先に行くには、

を試されている今。











息子は横で、
イヤホンつけてスマホを見てた。












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