アラフィフでいやいや歯列矯正はじめたら、良いことしかなかった話⑤最終話 矯正を終えて思うこと
「おめでとうございます!よく頑張られましたね!」言葉と共に、花束が渡される。ワインレッドのバラを中心に、ピンクやパープルでまとめられた、シックなブーケだ。
サプライズ的なことに慣れていない私は、恥ずかしくて、「ど、どうも…」とペコペコ頭を下げた。
「記念写真を撮りましょう!笑ってくださーい!キレイな歯が、よく見えるように…」
先生の言葉に、反射的に口角を上げてニッコリする私。歯を見せて笑うことが、いつの間にか誇らしいと思うようになっていた。
2020年2月7日。
コロナのニュースが世間を賑わせ始めたものの、まだ自分たちにさほどの影響はないと思っていたあの日。
私は、矯正から卒業した。
装置をつけてから、約3年と半年。
3年前に、「この年になりゃー、3、4年ぐらいあっっと言う前に過ぎるだろう」と考えたのは、全くの正解だった↓(連載第一回目参照)
抜歯にビビりまくったり↓
オーラルケアも大変だったし↓
舌の筋トレも、頑張った↓
…過ぎてみれば、あっという間だったけど。よくやり遂げたなぁ、我ながら。
飽きっぽく、面倒くさがり屋の私。年単位でコツコツ毎日何かに取り組んで、やり遂げた経験は正真正銘、矯正がはじめてだったのだ。
泣く泣く、イヤイヤ始めたこの生活が、くれたもの。
キレイな歯並び。
堂々と、笑顔になれること。
適正体重(これを書いている今、コロナ太りでじわじわ戻りつつあることは白状しておくが)。
姿勢も改善できたし、呼吸もゆっくりになった。
夫も禁煙を続けてくれている。私の影響で、デンタルケアをとてもマメにするようになってくれたのも、うれしいオマケだ。
たくさんいいことがあった中で、いちばん実感できた矯正の効果。
それは、
「小さなことでも、継続することは人生を変える」
と言う気づきであった。
こんなこと、自己啓発本とか意識高い系コラムなんかに、んもー山ほどいっぱい書いてあるのはわかってる。
でも何度見たところで、脳の表面をツルツル滑り落ちて、一度も自分ごと化したことはなかった。
努力らしい努力もせずに、アラフィフまでなんとなく生きてきてしまった私。
矯正を始めた頃は、ちょうどそういう生き方に、なんとなくの行き詰まりを感じ出していた頃でもあった。
矯正生活が、「継続することのパワー」を体感させてくれたのだ。
不健康だった歯並びも、
面倒くさくて拷問みたいだったオーラルケアも、
「体が覚えちゃってるんだから、そうそう治らない」と思い込んでいた舌のクセやら体の姿勢も。
「毎日のほんのちょっとの努力で、良い方向に変えていけるんだ」
と身をもって知ったのである。
「…ということは、他のことだって、変えていけるのではないか?」
ちょうどその頃、禁煙にあっさり成功した夫も、同じことを思っていたらしい。
2人で、毎晩励まし合って腹筋をしたり、ラジオ英会話を聞いたり。「ほんの少しの努力」を続けるようになった。
あと、「仕事のための勉強」を毎日するようになった。
そんなん当たり前でしょと言われれば、返す言葉もないわけなのだが。
以前は、プライベートで仕事の勉強するなんて「正直、絶対、ごめんだ!」と思っていた。ホント怠け者だったんです。
でも、「ガッツリ何時間も、やらなくて良いんだ。ほんのちょっとで良いんだ。毎日やることに意味があるんだ」と思えば、続けることができるようになった。
それで爆発的に仕事ができるようになったかというと、まだ微妙だけど…
「私は努力してる、いつも準備万端なんだ」という自信は、心の余裕と、ちょっと目減りしてた仕事への情熱を取り戻させてくれた。
さらに、
「幾つになっても、自分はまだまだ、良い方に変わっていけるんだ」
という希望は、漫然と感じてた、歳を取ることへの恐怖を和らげてくれた。
お口が健康なら、美味しいものを一生楽しめるって希望もあるし!
アラフィフは、案外矯正適齢期だった。
大人の矯正は、人生までメンテナンスできちゃうチャンスになるかも知れない。
これを読んでいただいた皆さまの中には、矯正に興味ありの方も多いかと思います。あなたには、どんな好循環が待っているのでしょうか…
また、このnoteで教えてくださいね!
最終回の、良かったこと↓
①継続することのパワーを知った
②歳を取るのが、怖くなくなった
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