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【300字小説#15】夢想の翼と身体の別れ

最新おもつが飛ぶように売れている。最新の技術により一日分の排泄物を受け止めきるというものだ。しかも垂れ流しても爽快感だけが増し、周囲に臭いが漏れることもない。介護用品の最終兵器として登場したが、蓋を開けてみると世界中の引きこもりが買い占めてしまった。

3ヶ月待ちで届いたおむつに足を通す。真綿に包まれたかのような新感覚に頬が緩んだ。不思議と心が強くなった気分になり、8年ぶりに外出して電車に乗った。電車は、満員だった。

ぶりゅぶりゅ

ぎゃあーーー!!

僕は今日も電車の中でおむつに排泄する。ああ、隣のOLの悲鳴。それだよそれ。外出はいいなあ。

陰茎の先から勝手に白濁液が出てくる。妄想とおむつは相性抜群だなあ。

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