ミルク看板の下の店
5日前 さむらい2人が
おでんと牛乳を
1円と5円玉だけで
あわてることなくゆっくりとゆったりと
会計を済ませ 店を出た
勇ましい体貌ではあるが
彼らの裾から目尻から
従属的な削りかすのまじった湯気が
風呂上がりのように
もふもふ とでていた
ときおり海の匂いがした
(趣味は海釣りかサーフィンもしくは
海の仕事をしている
だけども削りかすてことは大工さんか
でもさむらいだけは取ることができない
見た目できめちゃだめだ‥)
削りかすが光って見えた
わたしはその後ろに並んでいた
おでんと牛乳で8分
それでもさむらいなのか
しかしわたしは思った
(この2人はさむらいなのだろう)
並び待った間わたしの耳の裏では大掛かりな準備が行われていた
私はその光景を
5日間
耳の裏シアターで鑑賞し続けた
7日目ごろ
わたしの頭はついにさむらいになりつつあり
海でも行こうか思ったが吉日と
準備をしかけたが
国際上映のため他の観客の出入りと上映のための従業員を雇っていなかったため
わたしは自身の個人的思ったが吉日と幕をおろすことが出来ずに
2週間がたった今日
従属的な削りかすのまじった湯気が
わたしの目と目の間からもふもふ とでていた