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イントロ


先週は卒業式の学校が多かったのではないでしょうか。勤務校でも6年生が小学校生活を終え、よい表情で卒業していきました。ちょうど一年前、6年生を担任していたことを思い出していました。彼らは私が初めて6年生を担任した子たちで、思い入れも強かったことを覚えています。その6年生たちとの実践を今回は書くことにしました。

実践にあたり


一人一台端末が本格的に稼働した年だったので、私としてもたくさんのトライアンドエラーを繰り返した1年だったことをよく覚えています。その数々のトライの中で、Flipを使った実践が子どもたちにとって抜群に効果的で、多くの先生方からも認めていただいたものなので今回紹介することにしました。

実践‐Flipで自走する学習集団の構築‐
本実践のよさは次の点にあります。

①シンプルな学習活動
②いつでもどこでも
③子どもたちが学び合う

では、具体的に見ていきます。

①シンプルな学習活動


子どもたちがすることはいたってシンプルです。自分の英語を話すスピーチを取り、Flipで投稿し、互いに投稿したものを見合う。そして、よいところをどんどん自分のものに取り入れていく。たったこれだけです。どうですか?誰でもできそうでしょ?

②いつでもどこでも


Flipはブラウザで起動できるので、いつでもどこでもできることがよいところです。「基本的には授業中で納得のいく動画が投稿できるようにしようね。」と声をかけるのですが、それが難しい子どもも当然います。そんなときは家でやることもできるのです。数人は家で練習して(中には年上の兄弟に教えてもらって、ハイパフォーマンスを投稿する子どももいました。)取り組むことができます。大切なのは「納得がいくまでやり直せること」です。そうすると必然的に英語の発話量も増えていくでしょう。

③子どもたちが学び合う


日常的にTikTokやYouTubeを見ている子どもたちは、よい投稿に敏感です。すぐさま引き付けられたものを見返して、自分のスピーチに取り入れます。クラスの中には一人二人、「どこでそんな高度な技を覚えてきたねん」と突っ込みたくなるようなレベルの高いスピーチをする子どもがいます。それらが波及的に学級に浸透していくのです。それもかなりのスピードで。「学ぶ」の語源は「真似る」とも言われる通り、子どもたちは互いに投稿された動画から良いところを「真似」していくのです。想像できますか?この自走する学習集団の様子が。

まとめ


何も特別なことではなくて、子どもたちが普段から日常的に触れている「SNSで遊ぶ感じ」をそのまま授業に落とし込んだだけです。当然子どもたちも戸惑うことなく、一瞬でやることを理解しました。そして、先述した通り、学びは波及的に広がりました。外国語に苦手意識をもっている子どもも、6年生の最後にはかなりの文量を話す姿が見られました。教師は何をしていたかって?ただ子どもの学びに取り組み、聞かれたら寄り添う。それだけです。ぜひやってみてください。

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