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僕とMr.Children(第5回)

皆さんにとって「音楽」はどんな存在でしょうか?

僕にとって音楽は

「人生の大事な場面で寄り添ってくれるもの」

だと考えています。

今回は、僕の人生を語る上で欠かせない存在である「Mr.Children」について言葉を残したいと思います。

Mr.Childrenは1992年5月10日にメジャーデビューした4人組バンドです。
ボーカル&ギターが桜井和寿さん、ギターが田原健一さん、ベースが中川敬輔さん、ドラムスが鈴木英哉さん(JEN)の4人で構成されています。
ミニアルバム『EVERYTHING』でメジャーデビューし、数々のヒット曲を世に送り出してきました。



Mr.Childrenと僕が出会ったのは、小学2年生の頃。
ある一つの動画がきっかけだった。

ニコニコ動画に投稿されていた
映画『時をかける少女』とMr.Childrenの『跳べ』という楽曲を組み合わせたMAD動画。

時をかける少女の様々なシーンと『跳べ』という楽曲が上手く組み合わされており、心地の良い爽快感が得られる動画だった。
当時は何度も観ていたことを覚えている。
今も1番好きな曲。

Mr.Childrenが大好きな兄の影響もあり、『跳べ』以外の曲も聴くようになった。
しかし、まだまだ子どもだった僕には一つひとつの楽曲の「深さ」など分かるはずがなかった。
それでも、どこか温かくなる曲や心を奮い立たせてくれる曲なんかが僕の感性に影響を与えていた。


いつから本格的にファンになったのかは覚えていない。
それでもMr.Childrenが初出場した2008年の紅白歌合戦は鮮明に覚えている。

それまでの大晦日は、家族が紅白歌合戦を観ているから何気なく観ている程度だった。
しかし、この年の紅白歌合戦は、いつ出てくるのかとテレビに食らいついていた。

披露された曲は『GIFT』。

ステージの周りには様々な国の人達が肌の色など関係なく立ち、間奏の「ラララ」の部分を皆んなで歌っていた。
そして、桜井さんは元の音源にはないフレーズを歌っていた。

この時、身が震えるほど感動した。
現在までに何度もライブで『GIFT』は歌われているが、この時のアレンジが未だに一番良いと個人的には思っている。

この曲のどのフレーズも大好きだが、一つお気に入りのフレーズがある。

降り注ぐ日差しがあって だからこそ日陰もあって
そのすべてが意味を持って 互いを讃えているのなら
もうどんな場所にいても 光を感じれるよ

どの立場の人や物であろうと何かしらの意味を持っている。
そう思えたら無駄なことなんて何もないよね。

まだまだ語りたいけども、あとは読んでいるあなたの「想像力」にお任せします。

本格的にMr.Childrenを好きになったのはこの頃かもしれない。


好きになったのは良いものの、小学生だった当時、周囲にMr.Childrenが好きな友達などいなかった。
当時はAKB48や嵐が大人気だった。
そんな時に40歳のおじさんバンドを好きになる小学生がいるはずがない。
誰に話しても共感を貰えず、一人寂しいファン生活を送っていた。


月日は流れ、僕は中学生になった。
中学生になってもMr.Children好きの友達はほとんどいなかった。


中学2年生になった僕はサッカーに打ち込んでいた。
「勉強よりサッカー」という生活だった。

そんな時、待望のニューシングルがリリースされた。

『祈り〜涙の軌道/End of the day/pieces』というトリプルA面シングル。
この3曲のうち、『End of the day』という楽曲のあるフレーズが僕のサッカー人生を支えてくれるものとなった。

あと一歩のとこまで きっと来てる 
そうやって言い聞かせて
もっと もっと 輝ける日は来る
きっと来る
もう少し そう信じて

目標としてきた場所はあと少しのところにある。
自分がしてきた努力は間違っていない。
そう思わせてくれた曲。

半年前、自分のミスで逃してしまった目標。
人生初の大きな挫折から立ち直ってきた僕を強く支えてくれた曲だった。



メキメキと実力をつけていった僕は、県内の高校から推薦を頂き、サッカーで高校へ進学した。
入ってみるとそれまでのレベルとは全く違う環境だった。
自分の無力さを痛感させられる日々だった。

入学して半年後、遂に公式戦出場の機会がやってきた。
相手は県内屈指の強豪校。

どんな結果になるかわからない。
不安もあったけれど、巡ってきたチャンスを楽しみに感じたのはこの時が生まれて初めてだったかもしれない。

そんな時期にある曲がリリースされた。

『足音〜Be Strong』

夢見てた未来は それほど離れちゃいない
また一歩 次の一歩 足音を踏み鳴らせ

周りの人からみたら些細な1試合かもしれない。
それでも僕にとってはとてもとても大切な試合。
そんな大事な試合を彩ってくれた曲。


高校2年生となり、遂にMr.Children好きの友達が見つかった。
チームメイトだから1年生の頃から友達ではあったけれど、同じクラスになったことでより仲良くなった。
そしてこの年、「Mr.Childrenのライブに友達と行く」という夢が叶った。

この年にMr.Childrenは約2年半ぶりのアルバム『REFLECTION』をリリースした。
その中の『Starting Over』という楽曲が、僕の高校人生を物語っていた。



高校2年生の半ば辺りから、僕はある呪縛に囚われていた。

「練習では出来るのに本番で出来ない」

というもの。

「練習のための練習をする時間ほど無駄なものはない」
と中学生の頃から考えていたこともあり、常に本番を想定して取り組んでいた。

しかし、いざリーグ戦になると何も出来ない。
練習で完璧だったプレーが、試合になると出来ない。
身体が動かない。

ミスをするのがとても怖くなった僕は、消極的なプレーばかりを選択し、結果的にミスとなり、失点をする。
そんな負のスパイラルに陥っていた。

高校3年生のインターハイ予選のメンバー選考前日のリーグ戦。
負のスパイラルから徐々に復調してきていた僕は、メンバー入りの可能性があると思っていた。

「ミスなんか恐れずにプレーすれば大丈夫。」

そう考えて試合に臨んだ。
今考えてみれば、そう思っている時点でもうダメだったことがわかる。

僕の身体はその試合の大事な場面で動かなかった。
僕の消極的なプレーのおかげで失点。
コーチからどれだけ怒られても何も入ってこなかった。

「俺ってサッカーやる資格ないんかなぁ。」

生まれて初めてそう思った。
でもサッカーを嫌いになることはなかった。

翌日のメンバー発表。
僕の名前は呼ばれなかった。

こんな負のスパイラルの期間に毎日必ず聴いていた曲が
『Starting Over』だった。
1番の歌詞全てがこの頃の僕の希望だった。

肥大したモンスターの頭を 隠し持った散弾銃で仕留める
今度こそ躊躇などせずに その引き金を引きたい

 あいつの正体は虚栄心?
失敗を恐れる恐怖心?
持ち上げられ 浮き足立って
膨れ上がった自尊心?

さぁ 乱れた呼吸を整え
指先に意識を集めていく 

 僕だけが行ける世界で銃声が轟く
眩い 儚い 閃光が駆けていった
「何かが終わり また何かが始まるんだ」
そう きっとその光は僕にそう叫んでる

肥大したモンスターは自分の心。
虚栄心なのか恐怖心なのか自尊心なのかはわからない。
そのモンスターに対して散弾銃を構えてみたけども、なかなか当たらない。
でもその散弾銃がいつか自分の心に当たった時、
負のスパイラルが終わり、何かが始まるのではないか。
僕だけが行ける世界なのだから、仕留めることが出来るのは僕しかいない。

結局、高校生のうちにそのモンスターを仕留めることは出来なかった。
大学生になった今、どこかに隠れてしまったようだ。

けど、次にそのモンスターが現れても僕はもう倒せるだろう。
その手段を大学生活で見つけたと思う。


高校3年生の秋、サッカー部としての活動が終わった。
思い描いていたサッカー人生ではなかったけれども、僕の人生に大きな影響を与えてくれたことは間違いない。

その頃の僕は、大学受験の為に猛勉強していた。
他のサッカー部の友達は推薦で大学が決まっていく中、敢えて一般受験を選んだ。

「受験という経験は絶対に人生に大きな影響を与える」

そう信じて。

受験勉強をしていた時期は、真っ暗な闇の中をただただ突き進んでいる感覚だった。
支えになるのは友達と音楽だけ。
色んな曲で自分自身を奮い立たせていた。

センター試験を間近に控えたある日。
Mr.Childrenは新曲をリリースした。
『ヒカリノアトリエ』

過去は消えず 未来は読めず
不安が付きまとう
だけど明日を変えていくんなら今
今だけがここにある

センター試験当日。「最後に一曲聴こう」と思い、シャッフルした時に流れてきた曲がこの曲だった。

明日。所謂未来。
それを変えるためには「今」しかない。


大学へ入学し、Mr.Childrenの25周年ライブへ行った。
約2年ぶりに行けたMr.Childrenのライブは、今までまとわりついていたしがらみを取っ払ってくれるかのような感覚だった。

大学2年生となった2018年。
その年の10月3日。
3年4ヶ月ぶりのニューアルバムがリリースされた。
『重力と呼吸』

この3年4ヶ月の間に負のスパイラルに陥ったり、真っ暗闇をただ突き進んだりと辛いことばかりだった。
その度にMr.Childrenに励まされ、支えられてきた。

このアルバムの一曲目の『Your Song』という曲は、僕にとって本当に大切な曲となった。

君と僕が重ねてきた 歩んできた
たくさんの日々は
今となれば 
この命よりも 失い難い宝物

Mr.Childrenの歌であり、僕たちファンの歌でもある。
小学2年生の頃、ふとした瞬間に出会ったMr.Children。
楽しい時も辛い時も、一緒に歩んできた戦友とも呼べる存在。
そんな戦友に対する感謝が込められている曲。

この『Your Song』については、また後日詳しく解説したいなと思います。


僕の人生は、これからもMr.Childrenと共に歩んでいきます。
脆くて小さくて弱い存在かもしれないけど、
逞しく成長していけることを信じて。


本当はもっと色んなフレーズを紹介したいけど、
そうするとキリがないので、今回はここまでですね。




家にいる時間が多くなって、形容できないモヤモヤを抱えている人もいると思います。
僕もその一人です。

そんな時、窓を開けて、外を見ながら音楽を聴くだけでも少し変わるかなと思います。

音楽の効力を信じて。
ただ未来だけを見据えて。



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