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2023/2/22ふむふむ体験型ワークショップ/講演~大阪府立箕面高等学校~《後編(質問回答編その2)》

みなさん、こんにちは。
"ちがい"をたのしむ「ふむふむ」ですヾ(≧▽≦)ノ

2023年2月22日、
大阪府立箕面高等学校の2年生の生徒さんを対象に
げんのすけによる体験型ワークショップ(WS)および講演をさせていただきました!
大阪府立箕面高等学校HPはこちら
2年生人権HRについてのHPはこちら

2023年2月22日 当日の様子

今回は、生徒のみなさんにいただいた質問の内容と回答「その2」を掲載していきます!(回答数94件のうち、掲載許可をいただいた質問のみ)

体験型ワークショップ/講演の概要はこちら↓↓↓

質問の内容と回答「その1」はこちら↓↓↓

2023年3月現在の講師(げんのすけ)による精一杯の回答です(笑)
もちろん、あなたの意見がげんのすけと異なっていても問題はありません。
考えるきっかけや参考にしてもらえると嬉しいです。
また、何かご意見やご相談がある方、あなたの考えをシェアしたいと思われた方はふむふむまでご連絡いただけると幸いです。


質問17.「おかま」や「デブだ」などと言っている人がいる時に、「ああ…こうゆう事を言う人なんだ…」と思われる可能性やそのような評価をされることがあると言われていましたが、「おかま」や「デブだ」などと思う事自体が差別に繋がりますよね。そう思ってしまうことはだめですか?

回答17.
「おかま」や「デブ」などと思ってしまうことは、良いか悪いかで言うと、良くはないと思います。
ただし、世の中は「良い」「悪い」の二択で完全に片づけることもまた難しいと思います。
誰しも苦手な人や怖いと感じてしまう人たちはいますよね。そして、「苦手だな」「怖いな」と思ってしまうことは一旦は仕方がないと思います。
だいじなことは、そう思ってしまったことをまずは相手にぶつけないこと。
そして、自分の中にある嫌悪感や恐怖はどこからくるのか、なぜそう感じてしまうのかを知ることで、そう思ってしまうことを減らすことは可能だと思います。

質問18. Youtubeで左利きの人が差別されている動画を見たのですが、そのような相談も来たりしますか?

回答18.
現時点で左利きの方からの相談はありませんが、ふむふむでは【個性學】という人間学を使ったコーチング(悩み相談のようなもの)を実施しています。
コーチングでは、LGBTQIA+の当事者や多くの人と異なる家庭環境に育った人の話を聴くことはあります。

質問19. 志望大学の学部がSDGsなどを勉強するところです。高校の間に差別とか大きな問題などについて学びたいと考えていますが、どこで学べばいいですか?

回答19.
人権問題をテーマにした映画や本もたくさんあるので、そういうものを見るのも良いと思います。
また、当事者が実施しているウェビナーに参加してみるのも良いのではないでしょうか。
ふむふむでもさまざまな経歴をお持ちの方をゲストにお迎えしてウェビナーを実施していますので、興味があれば是非ご参加お待ちしております。

質問20. ロールプレイングでも差別用語を発することに抵抗はありますか?

回答20.
あります。
僕自身が過去に言われたことも含め、当事者が学校や家庭などで実際に言われたようなフレーズを取り入れています。

質問21. 人の目を気にしなくする方法はありますか?

回答21.
僕もいまだに気になることがありますが、「素の自分」のままでいさせてくれるような環境や人間関係があると自分に自信を持てます。
そして、どんどん周りの目は気にならなくなってくると思います。
自分を受け入れてもらうためにも、まずはあなた自身が相手の人間性をしっかり見極めたうえで受け止めるということをすると良いかもしれないですね。

質問22. 差別をなるべくしないように注意したいけど無意識にしてしまう時があると思うので、どうすればいいか教えて欲しいです

回答22.
実際には、相手を攻撃するつもりがない差別もたくさんあります。
僕も含めてすべての人が無意識にそのような差別をしてしまう可能性があります。
たいせつなのは、「しないように気をつける」という観点ではなく、「どのような発言が人を傷つける可能性があるのか」を調べて知っておくことだと思います。
そうすると、そのような発言はおのずと減るのではないでしょうか。

質問23. 「Aの特性を持っている人は〜する人が多い」というような統計データで物事を判断するのは良いのでしょうか?

回答23.
その統計が学問的にきちんと出されているものだとしたら、判断材料にするのは良いと思います。
ただし、統計を「どう解釈するか」で導き出せる答えは変わってくるので、注意も必要だと思います。
例えば、『男性は女性よりも筋力がある』という結果を示す統計があるとします。
平均的に見るとその通りかもしれませんが、高齢の男性と10代~20代の女性を比べると、必ずしも結果は当てはまらないという場合があると思います。
統計から入って「人」を見るのではなく、実際に自分で「その人」について知る努力をしたうえで、統計を活用するという方法が良いかと思います。

質問24. よく比較される「区別」と「差別」の違いはなんだと考えていますか?

回答24.
「区別」は必然的に生まれるものだと思います。
そして、すべての人を全く同じ条件で扱うことは、基本的には不可能であるとも思います。
例えば、足が不自由な人がいるとします。
その人が道具や支援なしに自分の足で歩くことは難しいですよね。
また、僕はトランスジェンダーで現在は男性として生活していますが、男性としての生殖機能を持っていないので、女性との間に子どもを作ることはできません。
このように考えると、「区別」はあらゆる場面で生じるものです。
「区別」=「何がどう”ちがう”のかを知る」ということはだいじだと思います。
この「区別」を攻撃に利用したり、特定の人たちを排除して権利を奪ったりすることが「差別」であると認識しています。
「区別」は必ずあるので、その「区別」をどう工夫すれば埋めることができるのか、それを考えていくことが『共存』だと思っています。

質問25. 差別はなくなると思いますか?

回答25.
正直言うと、差別をゼロにするのはかなり難しいと思います。
多くの人は日常において意識をしていないと、自分とその周辺の同じ(または似通った)考えや価値観を持っている人の中だけで生活をしがちです。
そのため、自分の知らない世界を知る機会を逃してしまったり、”ちがう”価値観に触れる機会がなかったり、”ちがう”考えや想いを持っている人がいるということを知る努力を怠ってしまったりします。
一人ひとりが「知ろうとする」努力や工夫をしないと、差別を減らすのは難しいのではないかと思います。
日頃から一人ひとりが意識的に相手のことを(その人自身のことはもちろん、その背景も含めて)知ろうとしたり、自分の常識が通用しない文化や世界があるのだという意識を持ったりするだけでも変わることはあります。
ただし実際には、多くの人に理解できないような価値観を持っている人や、誰にでも噛みつくような人がいます。
そういう人が仮にいたとしても、「世の中の考えと自分の考えは合わない」思うことは仕方がないし、思うことは自由です。
けれども、少なくとも自分の感情には自分で責任を持たないといけない。
世の中や人に対する思い(時として怒りもあるかもしれませんが)に対する感情を自分で適切に処理をする必要があるのです。
それをせず、感情の責任を相手にゆだねたり、押し付けたり、ましてや攻撃(言葉による攻撃も当然含まれます)をすることはしてはならないと思います。
これらのことに一人ひとりが向き合い考えることができれば、差別を減らすことや、安心して過ごせる社会をづくりは不可能ではないと思っています。


さて、いかがでしたでしょうか?
引き続きふむふむでは、みなさんからの質問や相談をお待ちしております^^
質問の内容と回答「その1」はこちら↓↓↓


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