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【ドイツで職業訓練】面接

前回の記事はこちらから。




面接は私にとって嫌いな部類で上位に食い込む。
それを苦手なドイツ語でやらなければいけないなんて憂鬱で仕方なかった。
面接の数日前から、聞かれるであろう質問とそれに対する回答を考える。そして丸暗記した。

服装は私の希望職種的にスーツで行った方が良いかなと適当に揃えた。(しかし採用後、面接を受けに来る人たちの服装を見たらみんなカジュアルな格好で来てた。スーツの必要なかったんだと知る)


面接当日。
緊張で胃を痛くさせながら面接に向かう。
Googleマップが示したこじんまりとした建物の中に入って要件を伝えるとちょっと待たされる。
この異空間な感じ。落ち着かない。

靴の中でつま先をバタバタさせながら待機していると、しばらくして男の人と女の人が現れた。
勝手に一対一だと思い込んでいたので(ふっ、ふたりもいる⋯!)と焦った。
とりあえず握手を交わして案内された席に着く。



求人に応募した際、一緒に送っていた私の履歴書を男の人が目を通す。
一つだけベビーシッターという、それまでの私の経歴とまったく毛色の違うものが引っかかったのか「なんでやってたの?」と最初の質問。
本当は保育士の方も希望していたので、ベビーシッターをやっておいた方がそっちで採用されやすいかなと思って半年間やっていた。
まぁそんなことを赤裸々に言える訳もなくお金が必要だったからと伝える。


「ドイツには今後もいるの?」とも聞かれた。
旦那がベルリン大好きだから離れる予定はないです、と答えた。

「ドイツ語のクラスB2まで行ったって書いてあるけど、自分自身はどのレベルだと思う?」
これは焦った。だってドイツ語自信なかったし。B1あるかないかくらいですかねへへへ⋯なんてバカ正直に答える訳にもいかずB2と回答した。

「他の所でも面接受けてるの?」
なんて答えたか忘れたけど、この質問他の面接先でも聞かれた。いまだに意図が分からない⋯。

文字に起こすと卒なくやり取りが出来てるかのように見えてしまうが、実際は何度か聞き返したり、言葉がつっかえたり、すぐに返答出来なかったりと、ガタガタだった。
そして今でもしっかりと覚えている大失態。


「どうしてうちを選んだの?」


大手だと仕事が大変そうで⋯と答えて、その後とんでもないことを言ってしまったことに気づく。
案の定、男の人は「ほぉ〜!そうかそうか⋯!」と、言葉の裏から(うちはラクそうだってことか)という思いがありありと感じ取れた。
挽回しようと慌てて、日本にいた時大きな所で働いたことがあって、そこでは人間関係が冷たかった。ここだったら良好そうだからと、あたふたと拙いドイツ語で伝える。
するとそれまで隣で黙って聞いていた女の人が「確かに大手だとそうね」と同意。男の人「そうなの?」と苛立ちがふっと消える。
女の人ぉおおぉおーーーーーッッ!!!!😭
彼女の意図しない名アシストに心から感謝した。


その後も何か質問されたかもしれないが覚えているやりとりは以上。

当時はいっぱいいっぱいになっていたから感じなかったけど、振り返ってみれば面接の雰囲気は柔らかかった。なんなら日本のバイト面接の方がもうちょっとかしこまってたかもしれない。

ちなみにあれだけ練習したシミュレーションは、緊張で吹き飛んでほとんど役に立たなかった。


一通り面談を終えてProbetagの案内をされる。
Probetagとは別日にお試しで働いてみて、それで採用の判断をする、というもの。

これは予想だけど、たぶん面接での時点の印象はそこまで良くなかったと思う。Probetagで採用が決まったんだろうな。
とりあえず後日改めて来ることになった。

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