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ドイツの病欠事情:柔軟性と悪用の間で

うちの職場では、体調不良になったらほとんどの人がすぐに休む。この点は日本とは異なり、ありがたいにはありがたい。

しかし「体調不良なので休みます」と言って済む訳ではない。

職場の規定によるが、うちの場合、1日でも病欠する場合は医師の診断書が必要になる。
まぁこっちの医師は、例え軽いカゼでも最低3日の安静を必要とする診断書を出すけど。

その診断書Arbeitsunfähigkeitsbescheinigung

これを受け取り、写真で撮って上司に提出する。
これでやり取りは終了。



しかし、この病欠は簡単に取得できるため、ズル休みにも使われている。
たとえば、1週間のうちに本来の休みが2日あり、それに加えて病欠で3日間休むと、合計5日間も働かなくてもよくなる。
実際体調不良なのかの真偽はどうであれ、うちの職場では、同僚が1週間休むことも当たり前だ。


以前、同僚がこの病欠制度をフル活用し、数週間休んでから復帰し、また数週間働いた後、再び病欠を繰り返し、最終的には辞めたことがある。

このように、医師の診断書によって休みを取得できることから、ドイツでは“Dr. Urlaub(休暇)”という皮肉な言葉がある。
こんな言葉が生まれるあたり、いかに悪用する人が多いか伺える。

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