サムネ

【第70回】あとがき〜なぜ僕が旅行記を書いたのか〜(上海旅行記 Vol.最終回)

今回の最終回を含めて全10回で連載してきた「上海旅行記」。

初めての海外旅行なのにたった1人。上海を訪れた僕のドタバタ珍道中が記されています。

たった3日間の出来事なのに長々と書き連ね、なんと前回までで約33,000字の文章を書いていました。

僕が書かねばならない大学の卒業論文が最低20,000字にしなさいと言われているので、おおよそ卒論の1.5倍の文章を書いたことに。

誰が読むんだろう、この長文。この勢いをなぜ卒論に向けられないのかと日頃から甚だ疑問に感じているわけであります。

(自分で設けたわけですが)あとがきというスペースを使い、旅行記内では語らなかった、なぜ僕がこの長文をせこせこと書き連ねたのかを、お伝えできれば無いと思います。

自分のため

人生初の海外旅行。僕なりに強烈な経験ができたとはいえ、月日が流れるとともに忘れてしまった部分などが増えてきました。

最近エッセイを書き始めたこと、大学の夏休み期間中に開講された集中講義で中国経済史を学んだこと、そして数週間後に人生二度目の海外旅行を控えていたことなどが重なり、ふと旅行記を書いてみようと思い立ったわけなのです。

世界のため

「世界のため」と書くと何だか大げさですが、そんな意味を多少なりとも込めて書いたのは事実です。

僕は今、かつてのように世界経済のブロック化が進みつつあるのではないかと考えています。ブロック経済とは1929年に世界恐慌が発生した際に、それをなんとか乗り越えようと列強諸国が自国と植民地などの通過圏を中心に経済圏を作り上げ、それ以外の地域には高い関税をかけたりすることで自国の経済を保護しようとした排他的な経済体制のことを指します。

そして、この経済体制は当時植民地をたくさん持っていたアメリカやイギリスでは功を奏しますが、そうではなかった日本やドイツに不況を呼び込みました。そしてこういった状況が第二次世界大戦の開戦へと繋がっていったのです。まさしくブロック経済はあの多大な犠牲を生み出した大戦の要因なわけなのです。

グローバル化が進み、国際分業も当たり前になった今、かつてのように国と国が全勢力を持って戦う総力戦は起きにくいと言われています。経済的に結び付きが強いからです。

しかし今世界を見るとどうでしょうか。

2016年にアメリカで排他的な主張をするトランプ氏が大統領に就任したことやイギリスがEU離脱を表明したのは記憶に新しいと思います。様々な社会情勢の不安からこういったことが実際に起っているのです。

2019年現在では米中貿易摩擦が熾烈を極めています。また日本と韓国との間では経済戦争が勃発し今もなお影響が続いています。

もちろん、それぞれの出来事には歴史認識を含めた深い背景があるのは重々承知ですが、自国の利益を優先している限り、またかつてのような戦争が起きかねません。

そのために僕たち一般庶民はどうしたらいいのか。

そう考えた時、ありきたりではありますが相手を知ることが大事なのではないのかと思いました。ネットの情報というのは得てして一部の声の大きい人達の発信だけが目立ちます。だからこそ自分の目で確かめてほしいという思いでいっぱいです。

だからこそ旅行に行くのがいいんじゃないのかなと。その国の人々の暮らしをみて文化に触れる。そうすると、きっとイメージだけで見ていた認識も変わってくるはずです。

今、海外旅行に行くハードルは限りなく下がっています。航空券はLCCのおかげでかなり安くなり、インターネットの発達ですぐに情報が手に入ります。翻訳アプリの精度もかなり上昇しているので、英語が一切話せなくても、旅行程度であれば、それほど苦労はしないんじゃないでしょうか。ぶっちゃけ一生に一度の海外旅行という時代は終わりを告げました。

そんなハードルの低さを示すため、雑に海外に行く様子を旅行記として書いてみたのです。海外旅行を語学力の面だけがネックなのであれば飛んでしまったほうがいいと思います。

これを読んで、少しでも海外旅行に行ってみようかなと思っていただけたのなら幸いです。

最後に

さて、このエッセイを書き終えた次の日から2年ぶりの海外旅行としてタイに行ってきました。

というわけで、特別編はまだまだ続く…かも?


To be Continued Thailand…?

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