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HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limitedを買って撮ってきました

 前の記事とか前の記事で、カメラ業界が苦境すぎるから今こそ買って応援しよう、と言った手前、私も一本買ってきましたよ。
 検討してた通り、HD PENTAX-DA 70mmF2.4 Limitedになりました。
 宣言してたとおりにアウトレットとか中古じゃなくて新品。さらにリコーイメージングスクエア大阪での購入だから万全。しっかりリコーイメージングに利益を上げてもらう買い方をしたといえましょう。

 スクエア大阪だと現行レンズは実際に試して判断させてもらえるので、DFAマクロ100mmと比較させてもらいつつ、結局DA70mmで決めてきました。
 商品説明に関しても当然ながら万全だし、保証期間も3年になるしと、スクエア大阪で買うのはメリットが大きい。
 ファミリークラブ会員だとポイント還元があり、そのポイント分をその場で引いてもらえてしまうので、プライスもかなりいい線になるのだ。ファミリークラブの会費は、会費と同額のポイントを付与してもらえるから、実質タダみたいなものだし。

 で、スクエア大阪の天満橋からは、春には毛馬桜之宮公園、晩春には中之島公園バラ園、季節を問わずに大阪城公園と、歩いていける撮影スポットも多いのもよし。
 今回はさっそくK-70にDA 70mm Ltd.をつけて、大阪城の方へ行ってきました。

DA70mm Ltd. 試写を見ながら能書き

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 雨の日の試写になりますが、スクエア大阪で聞くところによれば、むしろ雨に濡れた景色の描写こそ得意なレンズだ、というお話。
 ライカ判換算107mmの中望遠レンズながら、たった5群6枚のレンズ玉でできてるので、レンズ玉の表面での不必要な反射が少ない。だからスッキリとヌケが良い写り。
 カスタムイメージほのかをベースにいじってかなり彩度の低い設定にしてます(前に紹介してます)が、淡い中にも爽やかさのある色が出てる、気がする。言ってみてるだけ感ありますが。

 小型でレンズ群も軽量なので、オートフォーカスがボディ内モーターながら、軽快に、比較的静かに動きます。さすがに端から端までピントが動くような時はヴィーって鳴りますが、調整する程度のときはニュッニュッって鳴る程度。

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 DA70mmは、最短撮影距離が70cmと遠くて、いまいちクローズアップ撮影に弱いのが弱点らしい弱点。この楓の実が、大体最短くらいだったはず。
 私も実のところ、寄れれば寄れるほど良いと思ってる節があって、ここが最も気になる点ではありました。DA40mmもあんまり寄れなくって、そこで困ってましたし。
 ただ、私は今、自分の写真が「ただ単に寄りまくって余計なものをフレームから外してるだけなのでは?」という疑問をいだいてるので、寄れないレンズで画面を構成する練習をしたいとも思ってまして。

 小さいものを狙ってると寄れない感じはありますが、普段は中望遠ということもあり、思ったより近すぎることのほうが多いですね。ここは慣れ。

 それと、画質的弱点としては、前ボケがけっこう汚いかなあ。一度、ピント位置が無限遠の状態でファインダーを覗いた瞬間に「うわ」と思うような絵が目に飛び込んできて。
 しかしまあ、後ボケじゃなく前ボケなので、そこまで致命的に酷い結果になることは少ないかなと。

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 画質的にはほんとに見事なもんで、先述の前ボケ以外は、F4~5.6だとほとんど欠点がないような写りですね。開放F2.4でも、ちょっと周辺光量が落ちるのと、少しだけ口径食でボケが乱れる程度のもん。
 DA Limitedシリーズは、パンケーキ級の小ささと鏡筒の質感の良さからくる使用感は最高なんですが、DA21mmあたりは画質だけいうと、まあ、単焦点にしてはそれほど……ってとこがある。
 しかし70mmは画質面でも絶賛されてるだけはある。シャープで情報量が多い。

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 これはあえて歪曲収差補正オフにしてますけど、ほぼ無視できるレベル。
 周辺光量補正もオフで、F2.8のちょい絞り。これは落ちてるのはわかりますが、問題になるレベルじゃないですね。F4だと補正オン・オフでほとんど差がなくなります。

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 開放F2.4で。
 ピントあってるところからボケているところへのつながりが悪いレンズもありますけど、このレンズはスっとボケていきます。ボケていきつつも銅板屋根の緑青の細かな表情が見える。

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 もひとつボケ例。これはF3.5ですね。

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 換算105mmの画角って、なんとなく縦位置がいいかも。
 これは絞り開放ですけど、中望遠だからF5.6やF8くらいでもパンフォーカスにはならず、手前と奥は軽くボケる。
 中望遠の圧縮効果と、ある程度のボケとで、広角レンズとはまた違った奥行き感が出る。

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 ポートレートは私が撮ることがないんで、代わりに停まってた自転車をF4で。キリっと映った自転車が、微妙にボケた背景から立ち上がってくる。

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 遠景に関しては、F8に絞るとかなり頼もしい写り。
 さすがに遠景を開放やF4程度だと頼りなくなっちゃう。そんなのはどのレンズでもそうなので、DA70mm固有の弱点ではないです。
 パースのつきにくい中望遠で、歪曲収差も極小だから、むしろ頼れる写りでしょう。

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 やっぱり、こういう情報量の多い被写体は得意っぽい。

2時間ほど使っただけですが

 70mm Limited、いいなー。気に入る要素しかない。
 DA Limited共通の、小型軽量に仕立てられたレンズ構成、質感のいいアルミ削り出し鏡筒、定番とちょっとズレた独特の焦点距離。
 それに加えて、70mmは画質も実にいい。
 レンズ構成を見ると、それこそ大昔に55mmF1.8とかの標準レンズに使ってた変形ダブルガウス構成そのもので、そんなレトロなものが現代の2400万画素でもばっちり行けるパンケーキ中望遠レンズに化けるとは、

 ライカ判換算105mmの中望遠単焦点レンズ、写真慣れしてない人とか、望遠より広角を好む人には使いこなしも難しいと思うから、「初めての交換レンズに」と勧めるものじゃないけど、そこが好みに合えば。
 値段も、探せば新品4万円くらいからある。撒き餌というほど安くはないけれど、モノとしての品質の高さと写りの良さを考えるとリーズナブル。
 レンズキャップまで金属製で、内側にしっかり起毛の布を貼ってあるような仕上げだもんね。

 今度は晴れた日にも持ち出したり、K-mのCCDセンサーに合わせてみたり、色々してみようと思いますね。
 やっぱり新しいカメラやレンズを買うのは心が躍る。

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