マガジンのカバー画像

ボクちゃん 中村繁一

40
新任教師の一年間の出来事、様子をおもしろ、おかしく、オーバ             ーに綴っていきます。  (かなり過去の出来事を綴っています) 今の時代にはマッチしないと思いま…
運営しているクリエイター

#ユートピア

ボクちゃん 8 余談 児童

ボクちゃん 8 余談 児童

ボクちゃん 8

ここで断っておくが、僕は。夏目漱石の「坊っちゃん」を真似て書いているわけではない。参考にはしたが、自分なりに書いている。

それに僕は、「坊っちゃん」は、過去に二回ほどしか読んでいない。映画も二回ほどしか見ていない。

そのあらすじも内容も、ほとんど覚えていない。

記憶にあるのは、マドンナ先生の存在と、赤シャツと山嵐の名前ぐらいである。

それに「小説の書き方」という本を買った

もっとみる
ボクちゃん 6  教職員

ボクちゃん 6 教職員

ボクちゃん 6

教頭の谷先生もいる。

この教頭は、頭が禿げていて、背丈が低い。

どことなくピヨピヨしていて、その姿を見ると、アヒルのようにも見えてくる。
僕は、この教頭を最初からあまり好きにはなれなかった。

校長には、全くもって頭をさげている。そして一般教師には「良い教師」と呼ばれたいのか、何故か、回りの教師の顔色を見るところがある。

だいたい学校というのは、教頭が実務に励む、というか、

もっとみる
ボクちゃん 4   町の様子

ボクちゃん 4   町の様子

ボクちゃん 4

それはさておき、このようにして僕は教師生活にはいった。

「教師になったらその地域を探索して、その地域の雰囲気を掴め」と教えられたことがいる。

僕はさっそく、この地域を散歩がてらにブラブラと歩いた。

どう言ったらいいのか、何とも言い様のない気配を感じた。

親近感があるでもなし、かといって違和感とも言えない、何か昔の古めいたような雰囲気を感じた。

所詮、この地域は田舎なのだ

もっとみる
ボクちゃん 5  山岡先生

ボクちゃん 5 山岡先生

ボクちゃん 5

次の日学校へ行くと、職員のひとりひとりの顔が見えてきた。

まず一番初めに目についたのが、この学校の職員の最年長の、そして、中心的人物の山岡という先生である。

校長、教頭についで力を発揮している先生である。

髭が濃く、鼻も少し高く、体格も年の割には立派で、品格があり、確かに教師としての貫禄を身に付けている。

この学校の代表者として、ふさわしい容貌を備えていた。

(以後、こ

もっとみる