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ボクちゃん 4 町の様子
ボクちゃん 4
それはさておき、このようにして僕は教師生活にはいった。
「教師になったらその地域を探索して、その地域の雰囲気を掴め」と教えられたことがいる。
僕はさっそく、この地域を散歩がてらにブラブラと歩いた。
どう言ったらいいのか、何とも言い様のない気配を感じた。
親近感があるでもなし、かといって違和感とも言えない、何か昔の古めいたような雰囲気を感じた。
所詮、この地域は田舎なのだ
ボクちゃん 3 校長との対面
ボクちゃん 3
そんな様子で午前中がすぎた。そして赴任校へ車を走らせた。
町の中心から5kmほど離れた学校である。
ます初めに学校の建物の玄関から入った。
校長室へと進んで校長と対面したわけである。
僕の先入観として、校長というのは威厳があり、堂々とものを申すというような態度で、威圧してくると予想していた。
校長とは初めての対面である。
ところが何と、その校長の最初の一言は「どうぞ ど
ボクちゃん 7 教職員Ⅱ
ボクちゃん 7
教職員Ⅱ
男性陣は、山岡先生の他に、文学的才能を持っている、と自負する室井先生がいる。
その語り口調は正に文学的で、その話ぶりには何か賛同しあえるようなものがある気持ちがする、しかし顔面を見てみると、目などは猫のような顔相で、恰も動物のような雰囲気である。
そして、この先生は、目付きが妙に変化する。
猫のような目付きになったり、素直な明るい目になったり、邪悪な悪者のような
ボクちゃん 6 教職員
ボクちゃん 6
教頭の谷先生もいる。
この教頭は、頭が禿げていて、背丈が低い。
どことなくピヨピヨしていて、その姿を見ると、アヒルのようにも見えてくる。
僕は、この教頭を最初からあまり好きにはなれなかった。
校長には、全くもって頭をさげている。そして一般教師には「良い教師」と呼ばれたいのか、何故か、回りの教師の顔色を見るところがある。
だいたい学校というのは、教頭が実務に励む、というか、
ボクちゃん 5 山岡先生
ボクちゃん 5
次の日学校へ行くと、職員のひとりひとりの顔が見えてきた。
まず一番初めに目についたのが、この学校の職員の最年長の、そして、中心的人物の山岡という先生である。
校長、教頭についで力を発揮している先生である。
髭が濃く、鼻も少し高く、体格も年の割には立派で、品格があり、確かに教師としての貫禄を身に付けている。
この学校の代表者として、ふさわしい容貌を備えていた。
(以後、こ