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お金って大事。お金について考えることはもっと大事。

さっき洗濯しながらふと思った。相変わらず生活が厳しいなあって。もっとお金のことを若い時から勉強しておけばよかったって。そして、久々にnoteを開いたら、な、な、なんとタイムリーなお題がポン!と目の前に現れたので、この場をお借りして考えをまとめてみたいと思います。

母はいわゆる江戸っ子気質で、宵越しの金は持たないって性格だった。自分にも他人にも気前が良かった。そんな人に育てられた私も、お金にはほとんど執着がなかった。決して裕福ではなかったのに、あまり物欲もなくて好きな音楽を聴いて絵さえ描いていれば幸せだった。なんなら、お金のこと考えるのってあまりみっともいいことではないくらいに思っていた。

ラッキーなことに私が社会に出たのはちょうどバブル期で、なんとなく好きな仕事をしているうちに給料も上がり、物欲が覚醒した後も好きなものが自由に買えるようになっていた。当時は多分、賃金の差はあれど正社員になれない人なんてほとんどいなかったんじゃないかな。実にいい時代だった。

その後結婚出産を経て、私は一旦休職することにした。そして子供が2歳になった頃、生活費が底をついた。夫からの生活費が捻出できなくなり、私が独身時代に貯めていた預貯金も保険も全て解約しても追いつかなかった。

夫は独立したものの、残念ながら全く営業力がなくて仕事が舞い込むのを待つばかりだったのだ。子供が新聞社のお節句特集で息子の写真を載せてもらうとき、コメントに「果報は寝て待て」と書いて周囲をクスッとさせた夫だが、実は寝ている間に何か準備をするわけでもなく本当に寝ているだけの人だった。当時の義母は、あの子(夫)はちゃんとお金をいれとるの?せめて10万はいれんとねえ、と言い放った。そこから国民健康保険税やら住民税やら二人分の年金やら家賃やら払ったらいくら残ると思っているのか。ここにも、親の育て方の影響を垣間見ることができる。

さて、いざ仕事に戻ろうと思っても、前にしていた残業続きの建築関係の仕事に戻るには、まだ子供に手がかかりすぎる。夫は寝ているだけだし。しかも前の職場の心ない同僚からは「出産おめでとう、子供には母親が大事(戻ってくるな)」という脅迫めいた手紙も届いていたし、とりあえず近場のパートから始めることにした。私にとっては子供と過ごす時間もとっても大事だったのだ。

そして子供も成長し、いざ本格的に仕事を探そうとした時には、いつのまにやら世の中は不況の真っ只中。正社員の仕事を探そうとしても、歳も歳だし全然見つからない。子育てにバタバタしている間に、全く周りの状況が見えていなかった。その後「少しでもいい収入とやりがいのある仕事」を求め続けたけれど、なかなかありつけなかった。そして今は無期限の契約社員というよくわからない立場で、なんとか定年まで頑張ろうと思っている。が、「生活のためにフルタイムで働いている人がこの時給でどうしてやっていけると思うのか、世の中間違っとるぞ」という給料だ。そして、ときどき思い出したように「お金のことをもっとちゃんと考えていればなあ」と呟くのだ。

あんなに好きじゃなかった「お金のこと」をこんなに考えるようになるなんて。自分が身動き取れなくなってからでは遅いんだってことも、今なら身にしみてわかる。せめて今から勉強して少しでも将来に備えようかと足掻くばかりだ。息子にもお金の大切さ伝えるが、「うんうん、わかってるよ〜」と言いながら非正規の仕事に甘んじている。ミュージシャンを目指す前提でのバイト生活だったはずだが、今はゲームとサバゲーが生き甲斐である。今にゲームすら買えなくなっても知らんぞと思うけど、育て方を間違えたかはたまた遺伝子のせいかと思うと、強くも言えない。

勉強したところで果たして私には何ができるのか。「投資」ってある程度ゆとりがある人が、さらなるゆとりを求めてするものだと私は思っている。投資なんてしたくても元手がない、その日を生き抜くのに必死、なんて人が今はどれだけたくさんいることだろう。私もそちら側の人だ。せめて最低限のゆとりを持ちたい。

多くの人が今「投資」「副業」「引き寄せ」なんて、あらゆる世界で「儲けること」に必死になっている。でも、どうせお金のことを考えるなら楽しんでしたい。必死になって切羽詰まってお金のことを考えるなんてなんとも悲しい。楽しんで投資ができる人がどんどん増える世の中。それが本当に成熟した潤った社会だと言えるんじゃないだろうか。

であるならば、私たちは個人のお金のことだけじゃなくてもっと広く経済のこと、政治のこと、いろいろなことを考えなきゃいけない。となると…ああ時間が足りないな。やっぱりもっと子供の頃から社会について具体的に学ぶことが大事なんだって、実感する。もう私や息子の代では遅いかな。まだ何かできるかな。せめてこれからの子供たちが、実践的に個人と社会に役立てられることをきちんと学べるようになりますようにと願ってやまない。


#お金について考えていること

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