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25歳も、このままで。

いつも電話する前にアポを取る彼から、急に電話がかかってきた。

2月20日 0:00 。

電話に出ると、「もしもし」とか、「今大丈夫?」とかを飛ばして、第一声に「おめでとう」と言われた。

矢継ぎ早に「どう??びっくりした??嬉しい??」と続けるのは、きっと照れ隠しだと思う。

嬉しいに決まってる。 25歳の誕生日に、好きな人が1番に祝ってくれたのだから。



25歳1日目は彼と過ごす約束をしていた。10時間後には会えるのに、わざわざ電話をかけてくれたことがすごく嬉しい。

「25歳の抱負は?」と聞かれて、急遽考える。

誕生日に考える抱負も、年始に考える目標も、1年後にはなにも覚えていないくせに毎年考えてしまう。友達の誕生日に、「今年の目標は?」って聞いてしまう。始まりとか記念日って、そういうイベントだからしょうがない。


「仕事を今よりもっと出来るようになる。」と答えたら「間違いないね」と言われ、「今より魅力的な人間になる!」と答えたら、「良いねぇ、言い方が素敵。」と、片っ端から褒められた。


「じゃあさ、私にどんな25歳になってほしい??こうなってほしいとかある??」

そう聞いてみると、まさか自分が質問されるなんて思ってなかったんだろう。うーーーーんと少し考えて、


「このままでいてくれたらいいかなぁ。うん、別にこうして欲しいとかは無いな。」と答えた。そう言われるような気がしていたから、また嬉しくなった。

ちなみに私は何事も都合の良い解釈をするから、「このままでいい」というのは現状維持って事じゃなくて、「今まで通り私らしくしてればいい」の意味であると見てる。

「なんか無いの?!」「適当じゃん!」って言いたくなる人もいるだろうけど、私はこの言葉がベストに思う。

だって全肯定じゃんか。
このままでいい、なんて。

「何も求めてこない人と一緒にいる幸せ」を、ここ数ヶ月で何度も実感している。

こうしてくれたら嬉しいとか、こんな事出来るようになったら良いねとか、そうやって高められる関係も素敵だとは思うけど、

無駄に頑張ったり意地を張ったり、我慢したりしないで、素直に一緒にいれる心地よさは、彼が私に何も求めてこないから。

だから、その回答は100点満点なのだ。



それに私も、抱負やら何やら言ったけど、このままの自分でいいと思う。

だって、24歳の私は何も悪くなかった。

病気にならずいっぱいご飯も食べて、毎晩ちゃんと湯船に浸かってストレッチして、本読んで映画見てリラックスして、1年間健康だったし、

上司が2回も変わったけど、各々と楽しくコミュニケーションを取りながら仕事が出来たし、繁忙期は本当に辛かったけどちゃんと乗り越えてやり切ったし、

大好きな海外旅行が2つも潰れたけど、拗ねたりしないで新たな趣味を見つけ出して楽しんだし、

人と会いづらい世の中になってしまったけど、大切で愉快な友人たちは、今も変わらず大切で愉快な友人のままだし、

面倒くさい恋活を乗り越えて、優しく愛情表現が上手な彼と出会って一緒にいることを選んだことも含めて、

24歳の私は本当に偉かった。

もちろん、失敗したらアップデートしたり、成長することは大切だけど、そんなの勝手にしていくと思ってる。

だから私も、このままでいいと思う。



何もしなくても好きでいてくれる彼といたら、noteに書きたいことがたくさん増えた。

最近書くことは、もっぱら彼のことが多くなってしまったけど、書けるジャンルが増えたと思えばこういうのも良いかなと思う。

辛い時ほど感情が揺さぶられて、すんごい名作を作りあげる芸術家や作家は多いけど、

どうやら私は穏やかで自然体な幸せの中にいる方が、書きたいことを見つけたり、創作意欲が湧いてくるみたいだ。心も健康だし、コスパも良いし、作品も増えていくし、一石三鳥くらい。ラッキーな女である。

noteを書いたり、服を作ったり、新しい好きなことを見つけたり、私のインスピレーションの源は「このままの私」にある。

だから彼にも、このまま側にいて欲しい。

しいていうなら私が落ち込んだり悪い方に向いているときに、「こっちおいで」って優しく誘導してほしい。それだけでいい。


好きな仕事をして駆け抜ける平日も、
好きな人と好きなだけ楽しむ休日も、
ころころ変わる趣味を1人楽しむ夜も、
友達に話したいネタが生まれ続ける毎日も、

彼が言うように、25歳もこのままで。



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