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唯一遊べる友人、結婚決まる

私は人付き合いが苦手だが、年に数回会ってお茶などをする友人が一人いる。名前を出さないよう「カノジョ」とでもしておく。年齢は一つ下で、カノジョとはパリピ系の人間が集まる謎の飲み会で出会った。かれこれ10年ほどの付き合いになるだろうか。

ウェーイ系の人々が集まったその謎の集会に私は当時付き合っていた彼に誘われて行った。最後までよくわからんし騒がしくて居心地が悪かったが、たまたま少し話したカノジョもそんな感じにしていたので何か通じ合えるものを感じた。

私にしては珍しく、後日食事に誘ってそこから友人関係が今も続いている。

昨日はそのカノジョとまた食事をした。おしゃれ~なスイーツビュッフェで。私の地元ではまずこの手のオサレなカフェは存在していない。(いや、関心がないだけで実はあるのかもしれないが)

優しげなピンク色の丸皿に小ぶりのスイーツが並ぶ様子を見て、私は結婚式で振る舞われる料理みたいだなと思った。久しく他人の結婚式に出ていないので、何気なく「知ってる人で直近で結婚しそうな人いないなぁ〜」と呟く私。

するとカノジョはその発言を受けて、やや気まずそうに「いやー、私。するんだよね、今度、結婚。」と告げた。なんだか申し訳ないことを話すような口調で。

その一瞬は「えっ」であった。内心の動揺は悟られないようにしたが、まさしく寝耳に水である。

マジか・・・、ここ数年婚活をしているのは知っていたが心の何処かで私と同じ結局おひとりさまコースの人になるかと思ってた。(ひどい友人である)

このビュッフェを楽しんだあと、カノジョとまだまだ過ごす予定だったので、私は自分の中の葛藤に一旦蓋をして祝いの言葉を述べ、当たり障りない範囲で相手のことを聞いた。

相手のことを聞くのに「どんな人か顔が見たいなぁ」というのは決まり文句だろうかと思いつつ、この先お会いするかもわからない相手の男性の顔を特別知りたいという気持ちもわかず。だが多少は関心を示さなくては悪いよなとぽつぽつ相手のことを聞いていると、「写真あるよ」と見せてくれた。

女性ってだいたい自分の恋人の見てくれに自信がないときに「イケメンじゃないけど」「かっこよくないよ?」と予防線を張るよなぁと思う。(男性も自分の恋人の写真を見せるときに「別にかわいくないぜ?」とか言うのだろうか)

かくいう私も過去に恋人の写真を人様に見せるときは、なんだか自信のない通知表を見せるときのようにモゴモゴとしていた気はする。

カノジョは結婚したら、やっぱり子どもを産むのだろうか。そうなっても付き合いは続けられるものだろうか。今は結婚、出産をしても友人付き合いは「それはそれ、これはこれ」で続けていく人が多いのか?その人の置かれている家庭環境によるのかもしれない。

ショックというか仕方ないよな、と思ったのは前回2ヶ月前くらいに会ったときにはすでにプロポーズを受けていたとのこと。話してくれたら良かったのにと寂しかったけど、男性の方から婚約破棄される→細かい理由はよく知らんが長く休職している、という状況の友人(私)に自分のおめでたい話をするのは慎重になっても仕方ないと思った。

義務教育で結婚したくてもできなかった場合の生き方について教えてほしかったなぁ、なんて都合の良いことを考えてしまう。

いい大人になったら、自分の人生は自分の責任、てな感じで自分で考えなさいって言われてしまうのかな。




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