ガンディの準備、研修の準備 前編
イギリスの植民地として支配下に置かれていたインドでは、
塩の製造が禁止されていた。
イギリスに頼らざるを得ないインドの経済活動。
そこに「非暴力・不服従」の行動をもって、イギリスの支配から抜け出そうとしたガンディ。その行動の1つが「塩の行進」だという。
「塩の行進」は、約5,000人のガンディ一行が、 ダーンディー海岸までの約386Kmを歩き、海岸について、塩を拾うというシンプルなものだが、
殴られても蹴られても、ひたすら海岸を目指して歩き、
最後に海岸で塩を拾ったその姿は
インド中で話題になり、世界中で放映された。
そして、その姿をみた世界中の人たちがイギリスを非難し、
最終的にイギリスはインドが塩をつくることを認めたという。
この行動が全て計算づくだったというのに驚いた。(コテンラジオより)
歩くルート、休む場所、一緒に行くメンバーはもちろん、
途中に立ち寄る各地域で「自分たちにどんな印象を持ってもらうか」まで
綿密に計画されていたと。
つまり、
誰に(世界のジャーナリズム)に、
どうアクションしてほしいか(イギリス政府を動かしてほしい)
の目的意識を持ち、
そのためのマイルストーンをしっかりと準備していたそうです。
この考え方、研修企画の準備とよく似ているなと思うのです。
(ガンディーは「ヒトを変えるのは「行動」によってしか伝わらない、論理で伝えるのはもってのほか」という考えだったので、研修はなさらないかもしれませんが)
0.研修企画の準備
私は、入社研修、新任管理職研修、文化浸透研修などを独自に企画し、講師まで実行した経験がありますが、その際に考えていたのがまさに
「誰に」「どうアクションしてほしいか」と、
そのアクションに繋がるための「コンテンツごとの湯上り感」でした。
1.研修の準備:誰に
研修受講者は誰なのか、その人たちはどんな課題を持っているのかを明確にします。
例:入社3、4年目のリーダー候補に
2.研修の準備:どうアクションしてほしいか
研修終了後に、受講者たちにどんなアクションをしてほしいかを明確にします。
例:明日から、マネジメント視点をもって管理職を補佐してほしい
部内のスタッフに管理職の言葉が浸透するように伝えてほしい。
上記の「どうアクションしてほしいか」まで確実にたどり着くためのマイルストーンが、「各コンテンツの湯上り感」です。
明日は、「各コンテンツの湯上り感」について少し具体的に書きたいと思います。
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