クロエ刑事、ソーメンする4


村田「はは。よくできました」

クロエ「オホメニ、アズカリ。キョウシュクデス」

村田「少しは、できるようだな」

クロエ「スコシ、ダケ」

村田「逮捕の理由を聞かせてもらおう」

クロエ「オヌシ。ホウリツノ、チシキヲ、モッテイルナ?」

村田「少しだけ」

クロエ「ハハ」

村田「ははは。おほめにあずかり、恐縮です」

   ドヤ顔の村田。

クロエ「タイホノ、リユウ。キキタイカ?」

村田「言えるものなら、言ってみな」

クロエ「ミンポウ、ダイ709ジョウ。『コイ、マタハ、カシツニ、ヨッ

 テ、タニンノ、ケンリ、マタハ、ホウリツジョウ、ホゴサレル、ケンリ

 ヲ、シンガイシタ、モノハ、コレニ、ヨッテ、ショウジタ、ソンガイヲ、

 バイショウスル、セキニンヲ、オウ」

村田「不法行為をしたのは、あなたでしょ」

クロエ「イツ?」

村田「人の財産を勝手に。消費した」

   クロエがラッパのみして、空にしてしまった、ワインのミニチュア・

   ボトルをさす村田。

クロエ「チイサイ。チイサイ」

村田「手錠は決して小さくないよ」

   左手にかけられた手錠を、指さす村田。

   (クロエは、まだ、村田の左手にしか手錠をかけていなかった。

    したがって、村田の右手はまだ、自由である)

クロエ「テジョウハ、オオキイネ!」

   しかしクロエは、手錠のかかっていない村田の、自由なほうの右手首

   にも、手錠をかけてしまう。これで村田の両手は、完全にふさがった

   状態。ほんとうの【犯人】のよう。

   両手を前に突きだした村田。

村田「待て」

クロエ「モウ、ノンジャッタ。オイシイ、ワイン」

村田「ばか! そうじゃない」

クロエ「ジャア、ナンダ? ハクジョウシロ」

村田「よし! そっちがその気なら、いいだろう。多少の法律の知識もある

 ようだし」


(5話につづく)


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