障がい者手帳を持っているから私はなにもできない(?)
21歳のときに精神障害者保健福祉手帳を取得した。
その半年ほど前にわたしは当時住んでいたアパートの2階から飛び降りて、その時になんとなく人生がおわった。
そしてまたあたらしい人生が始まった気がしていた。
終わってから始まった4年目の人生、いま、そこそこ楽しい。
ごはんはおいしいし、読書はたのしいし、海外ドラマはおもしろい。
娘は可愛い。愛する人がいる。
仕事はなかなか続かないし、社会に出るのはこわいけど、支えてくれる人たちのおかげで生活は成り立っている。
娘の発達は身体面も精神面も順調。
1歳3ヶ月のいま、発達段階で特に心配なことはなく、もちろんわたしも娘が産まれてからいちども、声を荒げたり手をあげたことはない。
子どもに手をあげないのは当たり前のことだけど、わたしは歴代の恋人に何度も包丁を向け、そのたびに警察沙汰になった人間である。
そういう人間でも、子どもを育てられる未来はあるんだと、証明したい。
わたしのしてきた奇行の数々はたしかに奇行でしかない。
でも、だから、子どもを育てられるわけない、というのは繋がらない。
変わろうとしたわたしの気持ちが一生言葉にならなくても、行動し続けたいです。
大森靖子さんの「死神」という歌に
という歌詞がある。
精神疾患の人(または、“ビョーキ”だといわれるような気質を持っている人)は、とかく他人に「本当にあなたが子どもを育てられるの?」と思われがち。
それを直接言ってくる人もいれば、陰で思ってる人もいるでしょうね。
まあ、たしかにわたしも、頻繁に警察沙汰起こして精神病棟に入院していた女が妊娠したことを知ったら、その子どもは大丈夫かな?っておもいます。
普通、おもうよね。
わたしは他人からそう思われる可能性があり、実際に思われていることもわかっていた。
それでも産みたかったし、自分には子育てできると信じていた。
実際は今もたまに死にたくなる時がある。
死にたくなるけど、どんなに死にたくても、娘と顔を合わす時間は元気に過ごしている。
平日の昼間、いつもみてくれている保育園の先生たちには感謝しかない。
子育ては、自分ひとりで抱え込まなきゃいけないものじゃない。
これは健常者でも精神患者でも、おなじことだとおもいます。
自分が嫌いで死にたいとおもうとき
愛しているから生きたいとねがうとき
(きれいな涙が足りないよ / PUFFY より抜粋)
この歌詞の意味がやっとわかったような1年3ヶ月だった。
“死にたい” と “生きたい” はいつもいっしょ。
わたしはもうわたしを殺すのをやめたくて、わたしのような人間も、そのままで生きてていいんだって声を大にして言うこと、をがんばりたい。
ライブ配信がメンタルヘルスについて発信するためにいちばん適したものだと思っていたけど、外見至上主義がしんどくて、1年でだめになっちゃった。
でも、またいつか始められるはずだ。やりたい。
次、ライブ配信をはじめるときは今度は絶対に、「生きづらいひとたち」へ焦点を絞って配信する。
かわいい女の子を観たいひとが(もともと私の枠には少なかったけど)最初から来ないような枠作りをしたい。
人生と真剣に向き合う人たちの溜まり場をつくりたい。
ルッキズムにおかされた世界で、どうにか自分の居場所をみつけだしたい。
なにか、意義のある空間がいい。
わたしにとっても、いつか出会う誰かにとっても。
消費して、消費されるだけの人生なんていやだ。
精神障害者にもちゃんと、脳みそがあります。
脳みそがあるということは、物事を認知して行動する力があります。
(その脳みその神経伝達がうまくいかないため、精神疾患を発症します)
べつに病気を持っているから人生が終わりなわけじゃない。
しっかり治療して、自分のかんがえる力を取り戻して、自分の人生を生きられるひとだっている。
ただ、現状、精神疾患当事者でメディアに出ている人は居ないー少なくともそれを公にしている人はみたことがないし(NHKの特番とかは別にして)、回復した精神疾患の人ってあんまり見たことないよね?
ドキュメンタリーかなにかで精神疾患の人の特集が組まれたとしても、大体はつらい最中の人に密着したものばかり。
1日中部屋で寝ていたり、薬を大量に服用したり、突然叫んだり、エキセントリックな面が強調されて、やっぱり“精神疾患”ってどこかとっつきにくいイメージを持っている人が多いとおもう。
だからわたしは「精神疾患当事者」ということを隠さずに、活動していきたい。
メンタルヘルスについての発信をあきらめたくない。
そのためには、奇行を減らさなきゃいけないんだよね。
「ほらこの人ビョーキだから」と思われちゃうと、結局精神疾患へのマイナスイメージを助長してしまう。
それじゃ意味ない。
ライブ配信中、常に落ち着いていられるようになりたかった。
いつかできるのかなあ。
とか思った時に、
「わたしは障がい者だから無理だ」
が突然あらわれる。
障がい者手帳は、自分が障がい者である事実を強化する気がする。
ただ、ほんとうに働けなくなっちゃうことがあるんだから、そうなんだよ。
「頭おかしいんじゃないの」
と、他人にたくさん言われた人生だった。
でも、おかしいのかもしれないけど、おかしくない。
わたしの好きな本のひとつに、森絵都の『カラフル』があります。
みんなへんなんだよ。
わたしは、自分のこと、へんだけど、すごく平凡だとも思っている。
自分のことを「変わっている」という人は、だいたい変わっていないし。
なんだかもう、全部が、ひとは、みんなが、ぐちゃぐちゃで怖くなる。
でも、こわいけど、わたしはわたしにできることをしたい。
へんだし、へんじゃないままで、自分のままで、なんとかこの人生を生きたい。
暑くて、暑くて、いやだよねえ。
みんなも熱中症とコロナに気をつけて、ご自愛!!ですよ
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