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経営企画から見た「社員が離れる経営陣の特徴」

さて、今回はせっかくなので経営企画の立場から見た経営者の「ここはちょっとな」という部分をお伝えしていこうかと思います。

経営企画室として、経営陣との会議もバンバンやる立場ですが、絶妙に経営陣と社員の温度差を感じます。それが絶妙であれば良いのですが、そうでなかったら……?

「そういうことをしていると社員の気持ちが離れるぞ」と感じたこと、3選です。そんな奴いないだろ!と思うか、そういう人いるいると感じるか、もしかしたら自分も?と振り返るのか、色んな立場の方にご覧いただきたいです!


1.決断できない

これだけ聞くと「経営者として論外だろ」という感じがしますが、ちょっと待ってください。

「社員の声をよく聞く優しいタイプ」にありがちです。

社員を大切にしたい
働き方だって多様化させたい
色んな立場の社員を守りたい

それ自体はとても大切だと思います。
社員がいないと会社は成り立ちません。

ただ、現場のことを思いやるあまりに「決断できず先延ばしにする」ことになると最悪です。

「やるの? やらないの?」「準備するの? しないの?」「動かなくていいの?」「スケジュール空けとくの? どうするの?」と現場はむしろ混乱します。

経営層や幹部、ついでに経営企画は役員との会議に参加しているので状況を把握できますが、そうではない社員から見ると検討期間は「何をしているのか分からない」ので不信感まで発生しかねません。

「やる!」と決めたなら、現場に指示を出しましょう。
現場に指示を出せない段階なら、スケジュールは空けられませんので実施時期をずらしましょう。
一旦スケジュールを確保しておいて、それまでに決断します……なんてことになっても、そもそも先延ばしにしているだけで何も意味はありません。

計画性云々よりも前の話なので、優しいけどダメな人、という感じになってしまいがちです。

2.行き当たりばったり

そのときそのときの判断で経営方針が修正されること自体はよくある話です。実際、一年計画で進める予定だったが差し込みの施策を先に進める必要が出たからスケジュールを修正、なんてことも珍しくはない印象です。

とはいえ、「臨機応変」と「行き当たりばったり」は違います。

十分な準備をして対策を取り、複数のパターンを想定して走り出した結果として方針変更を決断するなら臨機応変といえるでしょう。その場合は、こういうことが起きたからプランBに変更します!と言えるので、指示される側も動きやすいです。

しかし、その場その場で判断して指示を変えていると、「この前と言っていることが違う」「確認する度に指示が変わる」「前に伝えたリスクが忘れられている」なんてことが発生します。事情が変わったにしても、継ぎ接ぎの変更になりがちなので、内容が定まらなくて現場が混乱する原因になります。

「よし、これをやるぞ!」と決断できたとしても、言うことがコロコロ変わったり一気に進めすぎて急ブレーキをかけたりということを繰り返すと社員側はついていけなくなります。

元気に引っ張ってくれるリーダータイプにありがちですが、「もう自分でやってくれ」と思われないように、現場にも伝わるような計画と指示の言語化が必要です。

3.現場に丸投げ・後出し文句

現場の意見を重んじよう。
というわけで、現場に判断を丸投げ。
例えば、各部の部長に「良い感じに決めてね。自分たちのできるやり方でやってね」と放り出すわけです。

当然ですが、現場は現場で判断します。
なので、その判断が経営陣の意図や思惑と異なることが往々にして有り得ます。

ここで「まあ、現場に任せたしな」となればまだしも、

結果として経営陣が思っている動きにならないときに口を出す
しかし、やり方も指示内容も部長に任せる
それでまた思った通りでなかったら口を出す……

なんてことになったら、最悪の悪循環です。

例えば
あなたが「甘いものを作ってほしい。やり方は君に任せるよ」と言われたとしましょう。
それであなたが「和菓子ですか? 洋菓子ですか?」と聞いたときに「それも含めて任せるよ」と言われたとします。

ひとまず、自分の技量と手元の材料で作ることができるチーズケーキを作って出したとしましょう。

「え? ケーキ作ったの?」
「洋菓子だったら、もっと他にあるんじゃない?」
「ケーキなら、ショートケーキがスタンダードだよね」
「予算はつけてないけど、イチゴは確保できなかったの?」
「てか、洋菓子は甘すぎるよね」
「甘いものって言ったら、飲み物が基本でしょ」
「生クリームを使わないなんて有り得ないな」

と言われたら、もっと頑張ろう!なんて、まず思いませんよね?

「言わなくてもわかるだろう」タイプにありがちです。
一般的だから、常識だから、という認識なので、あまり指示内容を細かく出しませんが、だからといって方針も明確に出していないパターンに陥りがちです。

本当に社員の心が離れてしまい、最悪退職ラッシュが発生するのでやめましょう。

以上、社員が離れる経営陣の特徴でした!


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