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⑵ある母と息子の会話



「あらぁ…?わたし。なんでこんなところにいるのでしょうか。」


ここ知らない場所だわーと母さんは思った。


「どうしてここに来たのでしょうか。」


誰かと待ち合わせ?
一体誰と…。





その頃、彼は訊いた。
上の方でいつも彼の事を見守っている存在に訊ねた。

『俺はいつまでここの場にいればいいのだろうか。いつモトの道に戻れるのだろうか。
いつ。ここでの仕事を治めて自分の場に帰れるのだろうか。いつ・・・本線に辿り出て着いて行けるのだろうか。
俺は…本当は、ここの場に来たんじゃない、来るようにさせたんだ。。誰かが意図を持ってそう仕掛けた…。』


ツインレイの彼女の事を愛しているか


『なぜそんな事を訊く。当たり前だろう。』


いいから話せ


『愛している。もの凄く愛している。愛に限りはない。』


そうか。そうなら良かった


『…なんだってんだ?全く…。良くわけがわからないな。で?さっきの質問にはおこたえしてはくださらないのか?』


いいえ。こたえましたよ


『あ?…いつ?』


つい今しがた


『は?』


憶えていらっしゃらないのですね


『…なんだってんだよ…。俺の質問にちゃんと返事をしてくれよ…』


まだわからないのか







「ここに来たはいいけど、する事ないのは暇だわねぇ。なにかお仕事はないのかしら。誰かいらっしゃる?…」


待ち合わせ人がもう少しで到着します


「あらそーお。じゃ、待っていようかしらね。」


母さんはそのまま待ち合わせの人を待っていた。




―待ち合わせ人が到着したようだ。



『あれ?貴女は…。』


「あらぁ。◯◯さん?お久しぶり。元気でした?」


『えと…なぜここに。』


「わたしも知らないのよ。気がついたらここの場所に立っていたのよ。」


『そうなんですか…。』


「帰れなくなったわけじゃないのよ。既にわたしは到着していますから。
何か目的があってここの場所に呼び出されたようなの。」


『え、と、それはもしや俺かもしれないです…。』





      🌸🌸🌸


「どういうことかしら?わけを話してくださる?」


『俺…道に迷ったんです。迷い道に入り込んでしまいました。だから…貴女が俺のことを迎えに来てくれました…。
俺のために貴女は、貴女が到着した場所から離れたここの場所まで、俺の事を想い来てくれたんです。』


「あらぁ。そうだったかしら?憶えていないわねぇ。ですけれども誰かわたしを呼びに来たってことは、わかりましたわよ。
ツインレイの郷から…大きな源のその場所からわたしはあなたを導き、迷ったあなたをそこから救い本道に向き直すお手伝いをする。そんなシグナルを受け取っていたようだわねぇ。」



『すみません…。俺が不慣れなばかりに。貴女にまでいい迷惑をかけてしまうことになりました…。』


「なぜそんな事を言いますの?わたしはあなたの親でもありましたのに。」


『え?親ですか?
いや、俺の親は貴女とは別の…。』


「それは今世は、のことでしょう?
はるか昔の長ーい間。わたしはあなたの親をして共に過ごしていましたよ。」


『えっ・・・母さん…だったの。』


「そう。わたしはあなたの母でありますし今でもそうなのです。
長く迷いに入りこんだあなたの未練のモトを、断ち切るためにここに参りました。」


『あぁっ‥‥。
俺は…わからないけど…わかっていて、貴女のことを呼び出した…。
記憶の隅に追いやってしまった、大切な貴女との思い出…記憶を無きものにしようとしていた。。
貴女が、俺を、捨てたから・・・』






     ▷▷▷まだ続きそう…






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