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アベプラ 子に会えない親たちの後悔と葛藤とは?約束した面会交流が実現しないワケ~vol.2

2021年1月12日22時からアベプラで面会交流について放送がありました。前半部分の文字起こしはコチラ

Yahoo!ニュースでもとりあげられましたね

以下vol.1の続きになります

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平石アナ「小藪さんどうみましたか」

小藪「基本的に僕はどちらの意見も聞いて判断しないといけないと思う方なので。」

平石アナ「そうですね」

小藪「これだけで全てを僕が分かったようなふりして喋る事も違うと思いますし。制度についても、こちらの映っているお二方も、僕が感じたのは人の好さそうなお二方だったのであれですけど。色んな離婚の形、夫婦のケースがあるので、制度に関しても慎重に進めないといけないと思いますが、僕がこのVTRで見た限り、このお二方はホンマ毎日地獄やろなと思いますね。あの手紙、ポーズに関したら意味わからんとやってる場合がもあるかもわかりませんから。手紙を切ると言う事に関して言うと、多分僕も子ども二人おったんで、小さい段階であれが何を意味しているかは多分本人は分かってると思うんですよね。それを慮ってるお母さんが一番辛い。嫌われている事より、切らされてる子どもが可哀そうじゃないかと仰ってたのは本当にそれを感じているお母さん、ホンマ地獄だと思いますね。何よりも辛いんじゃないかなと思います」

平石アナ「このケースでもって全てを描く事は出来ませんけども、まぁ概して大変なんだなと言うのは伝わってきますね。面会交流と言う現実、今どうなっているのか見ていきたいと思います。ではご紹介します。別居や離婚後に子どもと会えないでいる親たちを支援されています“親子の面会交流を実現する全国ネットワーク”代表の武田典久さんです。武田さんどうぞ宜しくお願いいたします。」

武田さん「はい、あのご紹介いただきました親子の面会交流を実現する全国ネットワークの武田と申します。今日は宜しくお願いいたします。対外的には親子ネットさんと言う風に呼ばれております。今のご紹介いただきました通り私もそもそも、今VTRの両名と同じように当事者でございました。今別居8年経過して、今息子と二人で暮らしています。一方親子ネットの方ではこういった全国の当事者、まぁやっぱり一年に数人自殺します。まぁそういった親御さんたち、まぁ何とか支援したいと言う思いで、こういった支援をさせていただいております。本日は宜しくお願いいたします」

平石アナ「そしてもう一方。38年間家庭裁判所の調査官として離婚調停や面会交流などに携わってこられました伊藤由紀夫さんです。伊藤さんどうぞ宜しくお願いいたします。」

平石アナ「今回番組ではですね、子どもに会えずにいる父親、そしてまた別の家族の母親に取材させていただきました。本来ならば双方の見解を伺うと言う意味でも、夫々の配偶者の方にもお話を伺いたいと思っておりました。これは小藪さんが仰る通りです。ただこの取材を申し込んだ際にですね、現在の親子関係に悪影響を及ぼしてしまったり、お子さんに不利益が生じる可能性がある恐れもあると言う大変センシティブな問題であると言う様々な事情も考慮した結果、取材させていただいた方々とも相談させていただいた結果、敢えて今回は取材を控える事と致しましたのでその点ご理解いただければと思います。」

平石アナ「そしてですね今やおよそ一日に570組が離婚をすると言う時代です。未成年の子どもが居る離婚件数と言うのは11万8千組に上ると言うんですね。こう言うデータがあります。佐藤さんお願いします。」

佐藤アナ「厚生労働省によると、離婚後に面会交流が行われている割合は母子家庭でおよそ30%。つまり父親と子どもの面会交流が行われていないケースが70%もあると言う事です。」

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平石アナ「はい更に父子家庭で見ても半分に満たない形で面会交流が結局行われていない現実があると言う事ですね。どうでしょうか武田さん。VTRで見ていただいたお二方と言うのは離婚していないものの、交流が上手くいっていないと言う状況でした。離婚すればより会えない可能性が高まってしまうと言う…」

武田さん「仰る通りです。」

平石アナ「そういう傾向が見られる」

武田さん「そうですね。」

平石アナ「これどうなんでしょう、あらかじめキチンと離婚する際に話しておいてスタートしないとと言うとこなんでしょうか」

武田さん「そうですね。日本を除く諸外国では基本的には離婚する前に、まぁ今日テーマになっています面会交流。子どもと会う。まぁこの面会と言う言葉自体大嫌いなんですけれども。子どもと会うのに何で面会なの。まぁもう一点大事な養育費。これ子どものためのものですから。あのこの二点キチンと決めて、両親やっていけない事はしょうがないので。その上でキチンと別れて子どもはあくまで別居しても離婚しても双方の親が支える。こういう仕組みが必要だろうと、そんな風に思っています。」

平石アナ「はい、あの面会交流っていうのは子どもが離れて暮らす親が子どもと交流すると言う仕組みなんですけれども、どういう事になっているのか見ていきたいと思います。佐藤さんお願いします。」

佐藤アナ「はい。面会交流とは別居や離婚後に子どもと離れて暮らす父親・母親が子どもと定期的、継続的に会ったり、電話や手紙などの方法で交流すること。子どもは両親から愛されていると実感し、安心感や自尊心を高めることができます。回数や頻度などの内容は協議で決められない場合は家庭裁判所に調停を申し立てる事が可能。話し合いがつかない場合は審判と言う形で裁判官が結論を出します。」

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平石アナ「実際どうなんですかね、頻度とか内容って、武田さんどうやって決めていくのかと言う事ですけども」

武田さん「はい、まぁ家庭裁判所を通じないケース、両親間でキチンと決められるケース、中にはそういうケースもございます。ただ上手く話し合いがいかない場合、家庭裁判所の中で面会交流、所謂調停、家庭裁判所の調停と言う制度がありまして、そこで裁判所を通じて両親が話し合いをする。それで決まらなかったら裁判所が一定の決定を下すと、こういう仕組みでございます。」

平石アナ「伊藤さん聞こえていますでしょうか、宜しくお願いします」

伊藤さん「宜しくお願いいたします」

平石アナ「どうですか、あの年齢にもよるんでしょうけども。子どもの意向と言うのはどれぐらい反映されるのか。ここはいかがですか?」

伊藤さん「やはり年齢的に言って、実務の中では10歳以上であれば丁寧に子どもの意見を聞いていくと言う事がされていると思います。ただ子どもが乳幼児期であれば特にそうですけれども、あの言葉で言う事が出来ないと言うことだと思います。ただ経験的には私は小さければ小さいほど、離れている親と会う事については喜ぶし、上手くいく。むしろ思春期以降です、10歳以降ぐらいのところから、色々と難しい事が起こってくるかなって言う風に思っています。」

平石アナ「なるほど。しかもその家庭裁判所で取り決めたのに、それがキチンと実行されないと言うケースが見られるようなんですが。これはどう考えたらよいですか」

伊藤さん「とても残念に思っています。おそらく調停の中で決めてですね、半分から6割ぐらいは何とか出来ているかなと言う風に思っていますが、調停直後から上手くいかないっていうような形も含めて、4割ぐらいは本当に上手くいってないじゃないかと言うのは実務の実感としても持っています。」

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平石アナ「どうしてそうなっちゃうんですか」

伊藤さん「法律的、手続き的には面会交流の調停は何度でも申し立てる事が出来るので、話し合いを続けることが出来る形にはなってはいるんですね。その前に一度調停で決めると、その通りに上手くいかないと履行勧告と言う形で調停条項をちゃんと履行してくださいと言う形の申し出があって、そこでも勧告と言う事なので強制力がないんですが、面会交流をちゃんと組み立ててくださいって言う働きかけはしていく。ただやはりその中で、子どもが会いたがっていないとかですね、会わせる事が子どものためにならないと言うような形で履行をしていただけないと言う事は少なくないと思います」

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平石アナ「子どもと離れている方が会いたいって言う事での綿花交流だと思うんで、一緒に暮らしている方が会わせなくなっていくみたいな考え方でいいんですかね。」

伊藤さん「基本的には、ただまぁ監護している親御さんの方が私が会わせたくないからですとは絶対言わない訳で。やっぱりその子どもが会いたがっていないと言うような形と理屈をつける事が多いんだと思います」

小藪さん「都合のいいように言いますわ、そりゃあね。」

平石アナ「ここ武田さん、どう見てらっしゃいますか」

武田さん「いま正にこの履行勧告。制度としてはありますけれども、あの法曹界でこの履行勧告をなんて言うかと言うと裁判所からのお手紙って言います。要は単に手紙が来るだけで、それに対して答えようと答えまいと、どうでもよい。まぁこれは一部の弁護士さんだと思いますが、無視していいんですよ、罰則はありません。これ履行勧告の前から、この調停の合意するタイミングで今は合意してください。ちょっと会わせて、嫌になったら止めていいんですよ。って言う事を心無い弁護士さん非常にいらっしゃると。勧告は勧告で強制力はないので、弁護士さんなんかはお手紙だと。まぁそういう風に言いますね。」

平石アナ「伊藤さんの話に少しありましたけども、思春期になってくると難しい面もあると。子どもの立場から見た面会交流と言うのはどう言うものなのか。どうみてらっしゃいますか」

武田さん「まぁ本来であればですね、両親がキチンと納得感がある合意をして喜んで送り出す。お父さんと会って楽しかった?今日お母さんと会って楽しかった?って言うのが理想なんですが、日本の家庭裁判所での離婚に関わる話し合いには基本的には酷い夫婦喧嘩です。何故かと言うと離婚の理由で、ようは有責主義と言いまして、婚姻を継続出来ない明らかな理由があるとき、それをお互い主張しちゃいますんで。あなたが悪い、お前が悪い。で子どもの存在ってどっかに行っちゃってて。ずっと誹謗中傷が続くんですね。で、そんな環境の中、気持ちよく納得感を持って面会交流の合意が出来るか。そりゃ非常に難しいと思います。これ制度的な背景って凄い問題あると思ってます。」

小藪さん「なるほど」

平石アナ「池澤さんここまでどう聞きましたか」

池澤さん「交流できない、親なのに自分の子どもと会えないって言うのは本当に辛い事だと思うんですけど。こうお話を聞いているだけでも凄く問題がありそうな制度。特に最初に取り決めたのに履行されない。例えば面会義務であるとか、養育費の支払いであるとか。そこに何故罰則みたいなものが無いのか凄く気になります。」

武田さん「今現在我が国では罰則はありません。これはですね日本の法制度の中で面会交流って言うのは誰の権利かって言うのも明確に決まっていない。ここが大きな原因です。海外であれば海外諸国は基本的に面会交流は国によって違うんですけど、明確に別居する親御の権利でもあるし、子どもの権利でもあるし。別居する親の権利でもありながら、日本では親権って言い方しますけど、義務である。所謂養育責任を果たすための一つが養育費であり、一つが面会交流である。これが明らかになっていますんで、海外諸国の場合はこういった約束が守られなかったケースになりますと、監護者変更、親権者変更、こういったペナルティが実際に行われます。こういう考え方そのものが違うんですね。」

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