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生きる#21 生き物と食べ物のあいだを行ったり来たり

先月、地産の野菜とジビエが食べられるお店『安分亭』をオープンさせました。

そこから車で1分かからないところに猪解体処理施設(加工場)があるため、お店と施設を行ったり来たりする機会が増えました。

例えば、加工場から猪肉をお店に運搬したり(仕入)、
お店の営業終了後に加工場に行って猪の解体作業をしたり(精肉)
更には解体作業中に捕獲現場に飛んで行き、他の捕獲員さんの検収作業を行ったり(実施隊)

このサイクルを回すために、それぞれの現場に入って自らがプレーヤーとなって学び、全体を理解し繋げるビジョンを掲げてきました。

※こちらでも語ってます↓

また、会社のビジョンだけでなく、わたし自身
『自分の目で見て、耳で聞き、足を動かして得た情報を信じる』
というモットーを持って生きてきました。

あらゆる手段で情報が得られるようになった世の中だからこそ、自分の一次情報を頼りに『核』を浮び上がらせることが、何よりの自己肯定に繋がると考えています。
(本来、周りを見すぎて揺らぎやすい性格だからこそ)

今、改めてサイクルの後半部分について深く考えています(イノシシを買う・売る〜イノシシ肉を使う)

わたしは、イノシシに対して愛を持っています。
できるだけ良い状態で逝かせてやりたいし、
できるだけ良い状態の肉にしたい。
できるだけたくさんの『美味しい、ありがとう』を生み出したい。
そして、いつかはイノシシをムダに獲らない社会にしたい。

このサイクルの全てに関わっているから、
『生き物』と『食べ物』の線引きが曖昧になっています。

今InstagramやFacebookは
・わたし個人
・合同会社弐百円
・安分亭
3つのアカウントを管理しています。

そのそれぞれで、この『生き物』と『食べ物』のラインが違うように思います。
例えば、安分亭のInstagramでは、リアルなイノシシの画は必要ないと思うけど、
弐百円のFacebookでは鳥獣被害対策について、生き物の生態について知って欲しい。

わたし個人のアカウントは…??
どこまでがイノシシで、どこからが猪肉??
この記事はnoteのマガジン『生きる』と『食べる』どっちのカテゴリ??

猪のモモ一本

猪の解体を手伝ってくれた何人かの方と話してても、この線引きは人それぞれでした。
毛皮を脱いだらもう肉だと言う人、
骨から肉を外す途中で見慣れた肉になったと言う人、
猟師の先輩には、ワナにかかって生きている段階で『ええやつ(美味しそうな個体)』と言う方もいます。

SNSはフォロワーさんのニーズを意識して発信してしまう。
美味しいものを知りたい人には見たくない情報があるかもしれない…
けど、わたしは未だ揺れ動いてて、この『揺れ動いている』という事象を大事にしたいと思ったりもします。

書きながら頭の整理をするので、Instagramじゃクドイんだな。笑
noteがあって良かった…と思うこの頃。

ここにたどり着き、最後まで読んでくださった方。
ありがとうございます。
いつか直接お話ししましょう!

6/12 追記
トップ画像の猪ハツは、塩コショウで焼いて
ネギ塩レモンタレをかけて食卓に出しました。
ネギもレモンも隠し味のはちみつも日向夏ジャムも、みんなそれぞれ顔が浮かぶ食材。
一口一口噛み締めていただきました。

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