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【学習】VDIとRDSについて

ITに関する内容となります。
昨今言われているテレワークについて、手段が多様化している中、
クライアントの仮想化である「VDI」と「RDS」について改めて振り返ってみます。クライアント環境を仮想マシンとしてサーバで稼働させる「仮想デスクトップインフラ」(VDI)と、サーバOS「Windows Server」のデスクトップ環境を複数ユーザーで利用する「リモートデスクトップサービス」(RDS)のどちらを選択するかを検討しなければなりません。

1.VDIとは?RDSとは?

VDI(Virtual Desktop Infrastructure)
・ユーザーごとに仮想マシンを構築する方式
 ⇒IT部門は、メモリやCPUといった仮想リソースの割り当て方を
  決めることができる。
・使用は主にクライアントOS

RDS(Remote Desktop Service)
・サーバOSのVM(仮想マシン)をユーザー全体で共有する方式
 ⇒エンドユーザー向けのリソースは、全エンドユーザーを網羅する1つのリソースプールから提供する。
・使用は主にサーバOS

どちらの方式でもデータセンターやサーバルームにあるサーバにアクセスし、画面を転送することでデスクトップやアプリケーションの利用を可能にします。
異なっている点は、VDIではユーザーは個別のOSを占有できるため、リソースの観点やソフトウェアのインストールといったカスタマイズの観点で独立しており自由度が高いのに対し、RDSではユーザーごとのカスタマイズには限界があったり、リソースも共有しているため競合がおきやすかったりします。

2.メリットとデメリット

VDI
(メリット)
・自分が使いやすいようにカスタマイズしたり、アプリケーションをインストールしたりできます。ほかのユーザーの環境と混ざることもなく、セキュリティにも優れています。

(デメリット)
・ライセンスの合計:複数OSのライセンスが必要なため、一般的に高額
・個別環境のため、莫大なイニシャルコストが発生する
多くのリソースを必要とするのが難点です。最低でもユーザー人数分の環境を構築できるライセンスが必要になります。ユーザーの自由度が高い反面、コスパが悪い方式といえるでしょう。

RDS
(メリット)
・ユーザー人数分のリソースが必要ないことです。たとえば、ユーザー人数が5人であっても、同時に使うのが2人までであれば、リソースは2人分で足ります。VDI環境であれば5人分の環境を構築する分のリソースが必要なため、RDSはコスパに優れているといえます。
・環境を一括管理するのが簡単なのもメリット。全員が同じ環境を使っているため、OSのアップデートやパッチ配布などが容易です。
・ライセンスの合計:サーバOSのみなので一般的に安くなる。

(デメリット)
・自由度はVDIより劣ります。
 ユーザーによるカスタマイズやアプリのインストールはできません。
・別途 RDS CAL(リモート デスクトップ サービス クライアント アクセス ライセンス)を購入する必要がある
・リソースを共有するため、必ずロックダウン(各種リソースへのアクセス制御)が発生する

3.どういうときにVDI?どういうときにRDS?

VDI
・ハードウェア資産を有効活用したい
ハードウェア資産を有効活用できていない企業は少なくありません。物理的な制約を受け、余っているリソースも多いでしょう。VDIはその制約を受けることなくリソースを分割して利用するため、余った資産を有効活用できます。

RDS
・費用を抑えたい
RDSはVDIと違い、ユーザーごとの環境を用意する必要がない分、ローコストで実現します。複数の端末でアプリケーションを利用する場合も、端末ごとにインストールしなくても良いです。

・ユーザーが使う環境が一定
業務に必要なOSの設定やアプリケーションがユーザー間で同じ場合、RDSではそれらを一括管理できます。管理者が仮想環境全体を把握可能なため、セキュリティ面でもメリットは大きいでしょう。

4.製品例

VMware として提供している仮想デスクトップのインフラを構成する製品を紹介いたします。製品としては VMware Horizon 6 (with View) という名称です。Horizon 6 には vSphere のライセンスが含まれており、サーバ仮想化の基盤は vSphere で構成するという形となります。構成を図4に示します。Horizon 6 は vSphere が構成済みの環境であれば、より容易に導入が可能です。vSphere 環境はあるが仮想デスクトップはまだ使っていないというお客様は、ぜひ一度使用感をお試しください。
Horizon 6では、前節の仮想デスクトップ、リモートデスクトップサービスともに使用可能で、オフィスだけでなく、出先や自宅からもセキュアな接続が可能となります。製品の詳細な部分は第2回以降で見て参りますので、どうぞご期待ください!
Horizon 6 の他社製品との違いとは
一番の特徴は基盤であるサーバ仮想化環境 ( vSphere ) との統合にあります。デスクトップ仮想化では、サーバ仮想化環境を基盤とし、多数のデスクトップを仮想マシンとして作成しますので、サーバ仮想化環境の性能が大きく影響します。VMware は信頼性の高いサーバ仮想化製品である vSphere により複数のサーバを一つのリソースのまとまり(リソースプール)として利用できるように構成することで、基盤となるサーバ群の管理に追われることなく、適切な仮想デスクトップを構成できます。
(引用)https://blogs.vmware.com/jp-euc/2015/04/euc_kiso01.html

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