【企画応援記事】クリスマスの約束。【#才の祭】
「クリスマス、お互い誰とも付き合っていなかったら会いましょう」
そう約束してから、もう2年も経つ。
夢だと思っていた。
容姿も性格も、こんなにもタイプの人に巡り会えるなんて思ってもいなかったから。
だけど、これはしあわせな夢。
ずっと、そうだと思い込んでいた。
だから、2回目のデートに誘われた時は耳、いや目を疑ったし、なんならデート中に手を繋いだことも単なる事故だと思っていた。
3回目のデートで、あなたが珍しくモジモジしながら伝えてくれた気持ち。
それだけで泣きそうになるぐらい、世界から救われたような心地がした。
ずっと一人で泣いていた。ずっと誰かを待っていた。
やっと、迎えに来てくれた。そんな、大切な人。
はじめての2人でのクリスマスは、念願のディズニーに行った。
耳がちぎれるぐらいとっても寒くて、でもとっても楽しくて、2人で歯をカチカチ言わせながら見るパレードはとっても綺麗で。
閉園間際、人気のない水辺でこっそりわたしてくれたもの。
小さな青い石がついた、ハート型のネックレス。
わたしのために、必死に選んでくれたんだと思うと、また泣いてしまいそうになった。
それから時は経ち、2人で住むようになってからは、おうちでクリスマスを過ごすようになった。
それでも、2人にとってホリデーシーズンはとっておきのイベント。
お互いの誕生日や記念日と同じくらいに、盛大にお祝いする。
「プレゼントのネタが尽きちゃうよ」と知人に苦笑いをされたけれど、それでもあなたに何かをプレゼントしたい。
去年はわたしのために、日傘をプレゼントしてくれた。
『外に出るのがコンプレックスなわたしに、日傘をプレゼントしてくれて、外の世界を見せてくれるような人がタイプです』
いつかの会社の飲み会で聞かれた好きなタイプの人が、そっくりそのまま現れてしまった。
「生きてるだけで充分すぎるプレゼントだよ」なんて歯の浮くセリフを、息をするかのように吐く誰かさんの隣にいられることが、わたしにとって一番の贈り物だと思う。
チキンは絶対買おうね、チーズフォンデュもしようね、ケーキはどこで予約しようか、と目をキラキラさせながら考えるあなたの姿を横目にすると、思わず口元が緩む。
わたしは彼に何ができるだろうか。今回は何をプレゼントしようか。
また、ワクワクのホリデーシーズンがはじまる。
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※企画応援記事です。選考には一切関与しない記事となっています。
いよいよ明日から企画スタートです。みなさまの素敵な作品、心よりお待ちしております。
・2人の恋愛の物語
・テーマは「あなたへの贈り物」
・文字数制限なし
・期間:11月14(日)~23日(火)
企画詳細はこちらから↓
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