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ホワイトデーのお返しは。【#あなたの温度に触れていたくて】

企画最終日なので、運営主も滑り込みでホワイトデーネタをぶち込んでいきます。

140字小説です。


本文は↓




今日はホワイトデー。と言っても、バレンタインは流行り病で寝込んでしまい、まともに彼にチョコレートをあげれていない。

オーブンのある友人の家で、一緒にお菓子作りする予定も療養でつぶれ、オーブンのない我が家では使い物にならなくなったお菓子のキットがそのままになっていた。


困り果てたわたしを見て、彼の計らいと彼のお母さまのご厚意により、オーブンもとい台所を貸していただくことができた。
(今考えても友人でもない人様の家の、オーブンないしはキッチンを貸していただくなんて、到底失礼極まりないのだけれど……)


2人がかりで作って、ようやくできた初めての焼き菓子。
加減がわからないのでドキドキだったけれど、なんとかそれらしくできた。味も申し分ない。


切る前のブラウニー。


そんなこんなで、バレンタイン兼ホワイトデーのつもりだったわたしは、お返しをもらうつもりなんてさらさらなく、先日届いた引き出物のカステラをつつこうかと思っていた矢先のことだった。

彼が、「ホワイトデー何が欲しい?」と聞いてきたのだ。


いや、もう前日やし……それに「何が欲しい?」なんて言われても欲しいものはないし……。

それよりも、あなたが考えたものが欲しいんだよ???


「自分で考えてよ~!」と小突いたけれど、彼はどう思ったのだろうか。

バレンタインの時は大した手紙も書けていないし、誤解のないようにここに綴っておく。


君があげたいと思って、わたしのことを喜ばせようと頑張って選んでくれた、その事実だけで十分なんだから。


「何をあげるか」じゃなくて、「何を思って贈る」のか。
そこに贈り物の価値があると、わたしは思っている。




140字小説、めっちゃ楽なんで滑り込み参加大歓迎です!!

今日いっぱいにはなりますが、何卒よろしくお願いします💙


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