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刺草ノ断想 File:4

Twitterアカウント タケ-刺草-(@Take_irakusa )にて #全読 及び #甘い言の葉 #一行だっていいんだ詩 などの参加作品に引用RTを付け書かせて頂いた感想文をこちらで随時まとめていきます。

◇ 刺草ノ断想 感想集に掲載された皆様◇ 


1. 愛日さん

ゴーストが落とした雫が、はぐれたように幽世から影(光)を伸ばしている。「僕」の見ている視界、世界とは。消えそうな心模様の微かな光をかき集めるレンズなのかな。

言葉と写真が上手く噛み合ったとても素敵な詩だと思います。


2. Emmaさん

現代詩的な、躓きや破綻があるようで
実はそうでは無い。

是非一度、声に出して読んでみて欲しい。木片に鋲を打つように組み上げられた文字ではあるが、その中身は緻密で質が高い。


3. 灯花さん

特異な物、稀有な存在。それらが人生においてもたらす影響は一部。何処にでもいる「普通」である事こそ素晴らしい。普通でいられる事が実は難しい。折れず曲がらず倫理観を持ち。何処にもない自分の詩を作り出せている。人間としての平均値とは、常にハイアベレージだと言える。


4. Takuさん

ヒトの背中とは弱点だ。皆、本当の自分を隠して生きている。同時に裸の感情を曝け出せる相手を探し求めてもいる。この一行には、そんな複雑な背中合わせの人間性と、自分の重みを預けられる相手との関係性が良く表されているように感じます。


5. ゆうちゃんさん

「仄か」に全て集約されている。湿り気を帯びた土の香り。そぼ降る雨の記憶に眠る石のエッセンス(ぺトリコール)明るい高音から深みある低音へと緩やかな坂を音程が下るように様相を変えていく空模様。

仄かに、ゆっくりと雨を到来を教えている様が伝わってきました。


6. 愛々(メア)さん

示唆された始発点とは、始まりでありながら見つけ出した終着点。お題が「考」である事で、巡らせた思考と、導き出した答えに込められた信念や矜恃といった力強い意志を感じます。


7. ミランダさん

ふと顔を覗かせた晴天と、優しく肌を撫ぜる涼風。梅雨晴れと言う言葉から、雲間に隠れていた月や星達が嬉しそうに光をもらす様も少し見えてきました。


8. onagattiさん

陽を受けたこの四片(ヨヒラ)のサテライトが暗闇の宇宙で輝きを放っている様がつぶさに感じ取れました。紫陽花の特徴をよく掴んでいる詩だと思います。


9. さよならさん

人と出会い、知ってしまった優しさ。誰かに甘えてみてもいいのだと言う新たな薫染(香り)女性の弱さ(脆さ)へ金属的に覆う朱唇。冷めて沈殿した赤い熱は恋か情熱だろうか。紅茶の味の変化に準えられた、繊細な女性の心模様を感じ取れました。


10. ゆっきーさん

こちら側では無い世界。居なくなった君は本物なのか『ベツモノ』なのか…。異なる世界での四つ葉(真の愛)の意味。しだいに濃くなる霧が夢のフェードアウトにも感じる。帰った先で君は生きて行けるのか。夢から醒めた先で葉や、蝶へと姿を変えてしまいそうな危うさも秘めているね。


11. 月兎  桜香さん

冷淡たる美しさに告げられた
頬を伝う感情。

紫陽花の肌を濡らす雫、
陽を受けて輝く涙。

透明な空気、
単純な悲しみではないブルー。

写真の美しさにそっと寄り添うようにある言葉の存在感。

筆者のみが描き出せる、
「青」をこの詩に感じました。


12. ポッキーさん

マリンブルーに輝くペディキュア。
ゆったりとふくらむ高揚感。

「海」という、暑い夏の青さでありながら、どこかサラリとしていて、清涼感すら感じる。

波打つように咲き誇る青い花がそうさせているのかな。

とても魅力的な一行詩に感じました


13. 篤史さん

知ってしまった安らぎ、広く感じる程の確かな手触り。痛みを伴う空白。心を過ぎ去る風の肌寒さがある。帆船を亡くした瓶詰めの砂のような、名残の波を感じ取りました。


14. erteさん

イラストと共に混ざり合う月光。黄金色の衣に包まれた黒のシルエット。言葉の中に潜む溢れそうな「僕」の願い。夜の窓辺へと向けられた詩(うた)

月の女神(セレーネー)と、
夜曲が浮かんでくる…。

恋人へと歌い奏でられる想いが、
美しく響いて来ました。


15. ミランダさん

露に濡れ輝く昼の銀河、小さな宇宙に広がるミドリの星々。昼の天体に、
幻想的な世界が広がっていますね。とても素敵だと思います。


16. 水色の椅子さん

同じ空へと繋がる人々への思い
天が成す一幅の書画

刻まれたひとときの夕景に
輝く水面、目を瞑る山の影
朱を含んだ雲の堆積。

感じるものの多い、
良い詩だと感じました。


17. 真読さん

念に海に泳ぐ木魚、
分泌された感情の匂い。

抹香臭い夏、
梅雨明けの命の音だ。

猫の視点なのかな

祭事も、仏事も、泪も、笑いも等しく見ている気がする。

人の秘密を嗅ごうとする、
彼等の健気さを感じたよ


18. ミランダさん

涼を感じる夏の音が文字に潜んでいますね。とても心地いい。苔むした石を撫でるように流れる清流。沿うように咲く花が浮かんで来ました。


19. ポッキーさん

告げられた別れの言葉。
弾けるような音の雨。

短文でありながら、言葉と写真がとても丁寧に織り込まれている。

茹だるような暑さ、訪れた静寂と、困惑。
夏の音が読者の中でリフレインされる

文章力と表現力に富む作品だと感じました。


20. ひかるさん

青くなる細胞。痛覚に似た焦燥、または狼狽なのかな。

「針のように」が一点から浸透する
冷たさと心苦しさ演出している。

夏にこの詩を選んだ、筆者の美的センスも感じられた作品です


21. あんぽんたんさん

ただ、綺麗な訳では無い。

白雲、ラムネ、水平線。
それらの白、水色、青のグラデーションが意識された層になった技術力の高い夏の詩であると感じました。


22. ゆっきーさん

非常にふくよかな、膨らみのある詩だ。
反射して光る水面、ゴムの匂い。
浮き沈みする浮き輪にうっすら浮かんだ汗が見えてくる。

素敵な夏らしい作品だ。


23. afterglowさん

怠け癖のついた風、梅雨時の倦怠感を伴いまっすぐに降り出す雨。

くたびれた古いビニールなように、
湿気と熱が距離を縮めていき
やがて、ひとつになっていく。

重なる唇
連なる心
窓に落ちる汗

上質でSensualityな
大人な夜の詩が横たわっている

とても素敵な言葉の空間ですね


24. ちわりいさん

落ちた涙の分だけ濃度が濃くなったのかな、波打ち際に打ち捨てられた空き瓶を透かして見た作り物の世界の青さに少し似ている。

失って得たものか、欠損したパーツを補う補助的な視界か、見ていたい世界の色を壊さないように、より濃くしたとも感じ取れる


25. ミランダさん

鮮烈でいてとても滑らかな濃いブルーと、湖面にて揺れる琥珀とのグラデーションがとても綺麗だ。

人影と船影も、
夜の黒の中に控えめに混ぜられている

目には見えない灯が
冷たい水面に熱を帯びている。

一行に無駄なく込められている。
筆者の高い技術力が感じ取れます


26. 賀茂柚樹さん

落ち着いた夏の夜を感じさせる。

蝉噪の雨が鳴り止まぬ暗き道
たったひとつ照らす石燈籠の灯

奥の方で庭石を踏む君
独り待つ私、そして石燈籠。

一行詩の中に立体的な距離感がある。
洗練された詩の世界を感じました


27. Uta-soraさん

香ばしい珈琲の純黒世界に混ざる燈
異物であり、異質でありながら
混ざりあうことしか許されない
渦の中で目眩を起こしている。

混ざりきった褐色は
黒に嫌われた白か
光に拒まれた影か
少し冷めた妥協の色なのか…。

色んな連想が出来る詩だね
素敵だと思います。


28. neichuさん

一目見て、誰もが心地よく思うだろう。ビロードのように艶めく波。眠りを誘う寝具のようであり、苔むした水辺を撫でる澄んだ清水であるようにも感じさせる。


29. ポッキーさん

止観、
向き合う時間。

静寂の内に聞こえる、
命の音 夏の音 己の鼓動(おと)
葉の擦れ合う音
木立の影で憩う鳥の囀り

写真との調和が、
この一行に深みを持たせていますね。


30. Mariaさん

既知と未知との交点(ドア)
猫の瞳孔に月がみえてくる。
江戸時代から続く迷信のようであり、
その艶やかさから猫の女神バステトをも思わせる。

毛を撫でるように流れる街頭の光、
朔の夜を照らす並ぶ満月。
「僕」と黒猫との出会いが
暗闇を淡く、ほのかに青くしているな。


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