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超短編小説|忙しい

最近忙しい。

いや、最近というかずっと忙しいような気もする。でも忙しいのは間違いないかも。だって休む暇が無い。もうずっと動きっぱなしで、とにかく大変です。

なんかもう寝てる暇もない。そんな感じがずっとしてる。寝てる暇がない、というのは大抵比喩的に使われるのだけれども、僕の場合は本当に寝てる暇がない。

だってもう寝たら大変だもの。もう本当に大変なことになる。だから寝る暇がない。

たまに少しだけ休めることあるけど、長期の休みはとれない。長期間の休みなんてとってしまったら、取り返しのつかないことになる。本当に大変で忙しい。

いつからこんな状態になってしまったんだろう。ちょっと考えてみたけど、いつというのは分からない。いくら記憶を掘っても、ずっと忙しかったということしか覚えていない。

もちろん、友達と遊んだりすることもあるけど、その間もこっそりと動いている。だから完全に休まることはない。食事の時間もそう。基本的には何かをしながらという感じで、お風呂のときだって基本は止められない。

さっき寝る暇もないといったけど、正直に言うと寝ることはできる。でもやっぱり、寝ながらやってるという感じ。そういう器用なことも可能なので、結構助かっている。忙しいけど。

けど、不思議とやめたいとは思わない。

まあそう簡単にやめられるものでもないんだけど、今のところはまだ続けようと思ってる。というよりも、いざやめようとしても身体が勝手に動いてしまうのが本音である。

「ちょっとやめてやろう」なんて、面白半分にそうしてみたことあるけど、どうも落ち着かないというか、やってないと正気でいられない。それくらい身体に染み込んでしまっている。

だから、やめるときは本当にもう最後のときだなって思う。

あ、呼吸の話です。


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