中野中

朝はお米派

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  • 小説

    こちら時空管理局。何らかの影響によりこのアカウント内に小説が発生してしまった。パルス誘導システムを使用して、マガジンに閉じ込めておいた。もし興味があったら見ておいてくれ。以上

  • 怪談

    投稿した怪談のまとめです。

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最近の記事

酩酊小説|宇宙エレベーター

「ドワーン、ギュンギュン、バジューン」 世界初となる宇宙エレベーターが、いま発射された。機体は時速700キロでぐんぐん上昇していく。雲を抜けるとあっという間に空が暗くなってきた。 「すごい、本当にこれが宇宙に繋がっているなんて」 小次郎は興奮して窓の外を見ながら言った。 「そうね本当に素晴らしいわ」 ドロミが嬉しそうに答えた。 開発者である二人は、この歴史的な瞬間に立ち会えたことを心から喜んでいた。そして、この一回目の宇宙間移動が無事成功したあかつきには、小次郎はプロポーズ

    • なーんですかな。なんですかな。は?

      今日は暖かくでまるで春一番でもふいたのかな。あーあ仕事があーあ。 あー────────あ。仕事、あー──────────────あ。 そういえば昨日バレンティンだったじゃないですか。脳みそ溶けますね。 夜も夜だし。朝は朝だし。味噌汁には出汁が重要だと聞きました。プリンにはゼリーだし。エビ食べるなら胡麻塩振ってもよかろうもん。 おてもやんっておてもやん? あのおてもやんなの? 桃食べると梨が食べたくなる。 別に。 よろしゅうござんす!

      • 怪談|土手から見える部屋

         ドライブが趣味のKさんが、茨城県へ行ったときの話だ。  その日は秋晴れのとても良い天気だったので、土手沿いにある公園に車を止めて散歩しようとなった。自販機で飲み物を買い、しばらく土手沿いを歩いた。スマホで風景を撮影したり、次の目的地を検索したりしてから公園に戻る。そこで、ふと違和感に気づいた。  自分以外に人気が全く無い。平日の午前中とはいえ、晴れているし、住宅地も近い。公園で遊んでいる親子や、犬の散歩をしている老人がいてもおかしくないはずである。しかし、辺りには人の気配が

        • マルチバース桃太郎

          昔々、ある所におじいさんとおばあさんが─── おじいさんは芝刈りに、おばあさんは川へ洗濯に─── おばあさんが鬼ババ すると、川上の方から大きな桃が、どんぶらこ、どんぶらこ、と流れてきました。 おばあさんは桃を拾い上げると、おじいさんのために家に持ち帰りました。さっそく桃を割ると、なんと中から男の子の赤ちゃんが。 おじいさんとおばあさんは大喜びして、さっそく赤ちゃんを解体し始めました。 乱視 おばあさんが洗濯をしていると、川上の方からなにやら巨大なものが流れてきました

        酩酊小説|宇宙エレベーター

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        記事

          起床の閃き(すでに起ききった)

          とても眠い中これを書いています。どれくらい眠いかと申しますと、さっき、30秒ほど前に起床したばかしです。カラダも脳も、いますぐに二度寝しろと命令をしてくる。 なぜそんなに眠い状態でこれを書いているか。こんな状態で文を書けば、ものすごいものがかけてしまうかもしれないからだ。 人間のひらめきは、脳がまだ半分くらい眠っている状態のときに起きやすいというじゃない。 だからそのひらめきを信じて、寝起きで即これを書いています。 ところで、これを書いていると徐々に脳が冴えてきました。

          起床の閃き(すでに起ききった)

          恥ずかしいとき

          おれのコンビニの向かいに、新しくコンビニが建った。おれの店と瓜二つだ。なのに挨拶の一つもない。腹が立ったおれは、向かいのコンビニに怒鳴り込んだ。 「おい、いい度胸しているじゃないか。店長を出せ」 しかし、店内には誰もいない。腹いせに店先に小便でも撒いてやろうと、下半身を露出させていると、向かいの店先ではすでに下半身を露出しているおれがいた。 おれがびっくりしてちびりそうになると、向かいのおれは大量にちびってしまったようだった。それを見ていると怒りも収まり、なんだか悲しくなった

          恥ずかしいとき

          変化あり

           有名なSNSのアイコンが青い鳥からXに変わったらしい。一度もSNSをつかったことがないおれには全く関係がないのでその日はもう寝ることにした。  翌朝は気持ちのいい朝だった。  家の前にある電線にとまった鳥が、チュンチュンと鳴いている。もしやこの鳥がXになっているのでは、と思ったかもしれないがそんなことはない。鳥は気が済むまでチュンチュン鳴くとどこかに飛んでった。  しかしあまりにも気持ちのいい朝だったので、無職にもかかわらずおれはカフェに行くことにした。モーニングコーヒーで

          変化あり

          神社の縁日

           この話は、おれが地元に帰るたびに友人のYから聞かされる話だ。以下はYが語っていると思ってほしい。  ───その年の夏は、例年に比べると蒸し暑かったような気がするが、もしかしたらそれは、気の所為だったかもしれないし、本当に蒸し暑かったのかもしれない。  夏休み最初の週末、私は祖父と一緒に近所の神社に向かっていた。日没がもうわずかという時間、毎年恒例の縁日へと向かう私の足取りは軽やかだった。家を出る前から、何を買ってもらうか考える。しかし、なぜかかき氷以外は思いつかないのは、小

          神社の縁日

          すごいキーボード

          今書いている文章は、家族に見つからないように急いで書いている文章であり、全体を通して読むとおかしな言い回しがあるかもしれない。 なぜなら私は新しいキーボードを購入した。そのキーボードの性能を確かめるために、こうして家族にバレないようにひっっそりと文章を書いている。 先に言っておくがこの文章は何かしらの物語のうようなものは無い。ただ新しいキーボードを試したいがために書いているだけにすぎない。 しかし、なぜ家族にだまって書かなければいけないのか。それはこのキーボードが べらぼう

          すごいキーボード

          イマジネーション元無職

          無職とはイメージだ。イメージが無職を作り出す。そう、無職とは幻影なのだ。 今現在、私は無職である。しかし、それはイマジネーションでもある。イマジネーションな無職というわけである。 意味がさっぱり分からないかもしれないが、結局は無職とはそれなのだ。意味が分からないのが無職であり、無職だから意味が分からない。それが無職のイマジネーション。 つまり、イマジネーション無職なのだ。 イマイチ容量を得ないと思う。しかし、それでいい。無職になんて何も得るものがない。それは容量も一緒

          イマジネーション元無職

          セレブになれない元無職だし

          いつかはセレブになってみたい。今は無職だけど。しかし、夢を見ることは自由だ。夢を見るだけなら誰にも迷惑をかけることはない。誰だって自由になれる、それが夢だ。 だから無職の私が、将来セレブになりたいと思うのは自由であり、自由なのだ。 夢には制限が無くていい。夢の中では私はセレブだ。セレブとはなんだ。実はよく知らない。響きだけで憧れている。ただの金持ちとは違う。なにせセレブだ。ただの金持ちであるはずがない。 ちょっとセレブを調べてくる。 分かったセレブが分かったぞ。おしゃ

          セレブになれない元無職だし

          元・無職のエントリー

          無色じゃないです。無職のほうです。駄目なほう。 昔何かの何かで、無職をたくさん集めたら何かしら仕事が成り立つみたいな、そんな感じのことを何かで読んだような見たような気がする。 確か、無職でもそれなりの特技や技術を身に着けているから、そいつらが集まればひとつくらい仕事ができるというものだった気がする。 でもそれって、選ばれし無職に限る話である。何かしらの技能を身に着けているということは、ちょっとした向上心を持ち合わせた無職であり、その人たちはたまたま無職に成り下がっている

          元・無職のエントリー

          夜半過ぎの訪問者

          夜半過ぎの訪問者

          カフェインの可能性

          カフェインの可能性

          コンビニで明かす夜

            不二雄はコンビニのレジカウンターの中に立って、まんじりともせず、時計を睨みつけていた。時刻は午前二時に迫っている。クーラーの効いた店内は涼しいはずなのに、額には玉のような汗が張り付いていた。  入り口にある自動ドアの両側に線香がそれぞれ一〇本ずつ焚かれている。そのせいで、付近には濃い煙が漂っていた。念の為、外側にも同じように置いてある。それだけでは心配なので、線香と隣合わせになるように盛り塩も置いた。塩は名所から取り寄せた高級品で、一キロ数万円もする。さらにその隣には、近

          コンビニで明かす夜

          怪談|安産の占い

           二人の子育てをしている真紀さんは、照れくさそうに言った。 「怖い話というよりも、不思議なおまじないというか占いというか。まあ私も未だに半信半疑なんですけど」  この話は、真希さんが一人目を妊娠して臨月を迎えた頃の話だ。  初めての妊娠で最初こそ戸惑いを感じた真希さんだったが、気がつけばあっという間に出産の時期を迎えていた。心配性な自分にしては案外あっけらかんとしているなと、拍子抜けをしていたそうだ。しかし、出産までもうわずかとなってくると、いよいよ不安が押し寄せ、鬱々と

          怪談|安産の占い