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小説

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こちら時空管理局。何らかの影響によりこのアカウント内に小説が発生してしまった。パルス誘導システムを使用して、マガジンに閉じ込めておいた。もし興味があったら見ておいてくれ。以上
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#日記

不安定小説|ミシシッピアカミミガメ

不安定小説|ミシシッピアカミミガメ

地中から激しく飛び出した俺は、そのまま大気圏を突き抜けて宇宙空間へと出た。多少苦しいものの、なんとか窒息せずにすんでいる。

地球はこんなにも青いのか、と使い古された言葉が、酸素を奪って口から漏れた。大気圏を飛び出した際に、体中に帯びた熱が徐々に冷めていく。途端に、体がブルブルっと震えて俺は大気圏へと再突入を開始した。なんとなく後ろを向くと、東京ドーム3個分の、もしくは、ピンポン玉のような未確認飛

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ビリビリビリ

ビリビリビリ

足の爪先から、今まさにそれは登り始めている。あっという間に足首を超えて、ふくらはぎ、膝へとまいろうかというところである。ところがそれは勢いが一気に衰えた。

ふくらはぎを超えるか超えないかほどの位置でとどまると、それは下へ下へと急降下していく。

今はもう、足首を超えてつま先へと収束してしまったようだ。

私のしびれはもう大丈夫かもしれない。

───ところがどっこい、立ち上がると見事に膝から折れ

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