それでも，クリエイティブな人生を送りたい．

僕が上京して真っ先に感じたことといえば，それは東京という大都会があまりにも特異な空間であり，そしてこれだけ多くの人間が日々すれ違っているのに，誰一人として知り合いとばったりと会うことも，見かけることもないことです．（芸能人や，snsで有名な人はひょっとするとそんなことはないのだろうけど）

東京にやって来るまで，毎日が単調で変わらない日常が延々と続くとさえ思いながら過ごしていました．けれども，そんなのは僕が勝手に抱いていた幻想でしかなく，たとえどのような場所であっても，程度の差こそはあれど，自分の中で醸成していた思いや感情というのは，そう簡単に環境が大きく変わったからといってすぐに塗り替えられるようなものではないからです．

たしかに，環境が違えば今までの自分とは全く異なった感じたことのない新しい自分？を感じることはできるかもしれない．

しかし，それは幻想なのだと僕は言いたい．

何も，これは否定しているわけではなく，僕自身に向けた言葉でもあり，自戒を込めているつもりで言っているのであって，それぞれの個人には，それぞれ他人とは異なった人生があり，様々な思想や信条を持っているので，誰でもない人間の書いた言葉を信用する義理なんてものはありませんから，そういう考えをする人もいるんだなくらいがちょうどいいと思います．

まあ，僕自身それなりに自分の考えを持って人生を送っているけれど，ふと東京の街を歩いていると，僕はなぜここにいるのだろう？，こんな大都会で数えきれないほどの人間を目の当たりにしても，何も感じない自分がいることや無機質とも思える鉄のジャングルの真下を何食わぬ顔で歩き，そして仕事をする．

そんな毎日を送ることが目的だったのか，あるいはそうやって日々働き，得るお金が欲しくて，たくさん消費がしたくて消去法的に東京を選び必然的にそうならざるを得なかったのか．満足のいく生活や文化．

日々，インターネットを巡っては田舎では味わえないゴージャスな広告や，グッドフードの数々．毎日何かをしようと思えばすぐになんでも欲望を叶えてくれる場所．

こんなことを言ったところで，僕は上京して２年も経たないカントリーボーイのはしくれだし，特別に東京ならではの夜の遊びやエキサイティングな場所には足を積極的には運ばないのだから，ただひねくれているだけなのかもしれないですね（笑）．