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突撃、初見の昼ごはん(咖喱編)

 先日の鶏塩ラーメンのスープに海老が使われていて注文するも全く手を付けず謝罪し泣く泣く支払いを済ませその場を後にした甲殻類アレルギーの情けない男の話。

それを教訓として

私はお店の外観をよくみて、その雰囲気からメニューが想像できそうな店選びをすることにした。これなら誰にも迷惑は掛からないし、ランチタイムに気をもむことはない。
無難と言えば無難。なんとでも言えばいいさ、もう冒険するほど若くはない。

否、

そんなことではnoteの記事にはならんのだよ。

常在戦場、それこそが我ら市民に向けられた
ありがたい藩主のお言葉であるのだ。
のだッ!

今回飛び込んだお店は、「〇X咖喱△△」カレーを、いやカリーを漢字でやるタイプのお店。名前は単純にカレーを想像させるが、店の外観はどことなくシックでおしゃれ。黒い外壁、小さくてシュッとした店のロゴ、説明不足で上品に手書きされたブラックボード。裏路地にひっそりと知る人ぞ知る、だけどネットの口コミが以上に高評価な「コレ、やってんな」という雰囲気満々のお店。なんというか意識高すぎ高杉くん御用達洒落乙咖喱店物語。

入店すると店内も黒。間接照明とカウンタースポットで、もうそれは大人のバー。しかし元々の作りから察するに、えぇーっと、カウンターやキッチンの配置、間取り、入口から段を追加して高くした床。レジ、トイレの位置、収納、バックドア、おそらく以前はラーメン店。間違いないな。

改装にはおそらく、かなりお金がかかっている。そしてこういうところはメニューが少ないはずだ。それでもって店長かオーナーが旅行好きで、海外で人生が変わって、人と人との絆がアレで、バックパックで自分探しの、魂の浄化を、アースと繋がって、チャクラを開放しちゃったりするのかな系だ。最近オープンしたこの店は2年後も生き残れるのだろうか?

偏見たっぷりの歪な視点で、世の全てを恨み倒している「おっちょこちょい系冴えない細長サラリーマンおじさん」は残念ながらこういう印象しか持たないのである(当社調べ)

カウンターに案内され提示されたのは、ミニブラックボード(A3サイズ縦)に書かれたランチメニューだった。カウンターテーブルの上にミニイーゼルスタンドでガシャン!と置かれた。どうなのこれ、老眼だと思われてんのかな?サービスいいんだか、失礼なんだかわからない。

3種類のカレーからどれかを選べる、+オプション料金発生して3種盛りも頼めるらしい。ランチに付属するドリンクメニューは別のミニミニブラックボード。どんだけだよ。と心の中でつぶやきつつも平常心で注文をする。今回チャレンジしたメニューはコチラ


ドドンッ!

サバココナッツカレー 1,000円


高くなーい!?
いいけどさ、サバは嫌いではないし。

アレ?でもインドカレーではないってことかね。付け合わせの野菜にパクチーがあるってことはタイカレー的な要素があるのかな?魚あるから南インド風ってことかもなぁ。中間のバングラデシュという可能性もあるが、それを謡ってるわけでもない。ここら辺はカレー業界のわかりにくい所。

正しい食べ方がわからない

私だけではないはずだ。
こういうスタイルで提供されると迷う。
結局、鯖をほぐして、米をグイグイ広げて
カレーを掛けて、皿の上で混ぜ混ぜして
食べました。

本当はカレーをちょっとずつかけて、ライスをちまちま食べたいのだが
サバの行き場が無くなるので全部混ぜた。行儀が悪いがそのまま一口パクっと…



ハイ、ウマイ奴ぅー!

サバの臭みを香り高いスパイスで上手いこと調和させている。そして全体の辛さを抑えるココナッツのグッドバランス、付け合わせの酸味の効いたピクルスが実によく合う。美味しかったのは皿左手前にある茄子の炒め物である。別のスパイスで調理されているが実にカレーによく合う。一口サイズよりさらに小さめにカットされた茄子はカレーにそのまま混ぜてもスプーンでいけるほどのナイスなサイズ感、それでいて茄子本来のジューシーさを保つ程度のグリル具合。ニンジンのナムルかピクルスかしりしりだろうなこれも”サワーッ”なのである酸っぱさと甘さが絶妙な具合で若干の歯ごたえも残してある。そして添えられたパクチーが全体のスパイスの辛味や、サバ特有の脂っぽさをサッパリとさせる爽やかな草

草!?

願わくばもう少しライスが多いと、わんぱくなお腹も落ち着くのですが、店内の客層を見るに「姉さん、姉さん、大姉さん、大学ミスコン2位が人生の勲章姉さん(?)、JK&JK、」
これがこの店に求められているボリュームなのかもしれない。

場違いな細長サラリーマンは会計を済ませ
お腹をぐぅぐぅさせながら
そそくさとオフィスへと逃げ帰りましたとさ

おしまい。


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