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読書ノート 「井筒俊彦全集2 イスラーム文化」 井筒俊彦  

 1993年刊行の中央公論社版井筒俊彦全集その2。現在は慶應義塾大学出版部からの全集と、英文著作翻訳コレクションの2つが参照される事が多い。とはいうものの無論この全集の内容も井筒の著作であることに、そしてその重要性に何ら変わりはない。付録のパンフレットの末尾の編集部だよりに「井筒俊彦先生は、1月7日、逝去されました。告別式はご意思によりとり行われませんでした」という記載が、切迫感とともに、重大な歴史的な場面に遭遇した気持ちになる。

 付録にある丸山圭三郎の「追悼 井筒俊彦先生」は、なんとも素晴らしい。後で書き写す。

 この全集第2巻には3つの著作が掲載されている。「イスラーム生誕」(未読)「イスラーム文化」(既読・岩波文庫)「アラビア語入門」(未読!)で、主に「イスラーム生誕」を中心に読む。「アラビア語入門」は、世界で一番難しいとされるアラビア語の入門書。何が難しいのかを知る。

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