見出し画像

家族との会話

年末年始休暇で、地元に帰省していた。

日常を忘れてのんびりしたい。久しぶりに家族や友達に会いたい。そんな気持ちで地元に帰る。

しかし、地元に帰ると、のんびりする時間はほとんどない。とことん、最近の自分について話をしたり、最近の相手の話を聞いたりする時間でほとんど過ぎていってしまう。

たいていの話し相手は家族。私の家族は、これまでの人生、地元以外で暮らしたことのない、外の世界をあまり知らない人たちだ。

そんな家族の、24歳の娘が、独りで東京で働きながら暮らしている。興味津々で、心配で心配で、しょうがない。

仕事は上手くいっているのか。

ちゃんとご飯は作っているのか。

部屋は綺麗にしているのか。

結婚はいつするのか。

一生東京に住むつもりなのか。

心配な気持ちは理解できるが、24歳の自分としては、少々放っておいてくれという気持ちがあったり、自分の人生なんだから自分で決めたいという気持ちがあったりする。

私の親は、18年間同じ屋根の下で、私のことをたくさん叱って、たくさん可愛がって、本当に大切に大切に育ててくれた。「やってみたい」と言ったことは、ほとんどやらせてくれた。自分がもし子供を持つことになったとして、自分が自分の子供に同じことができるか考えてみたが、たぶん無理だろうと思う。

所謂、「あたたかい家庭」で育つと、親の心配が鬱陶しく思ってしまうものなのか。私に対するいろんな心配も、面倒くさく、辛い。家を出るまではずっとそう感じてしまっていた。

しかし、18歳で家を出て、親もよく知らない新しい場所でひとり暮らしを始めて、住む場所を転々として、もう6年。

少し距離を置くと、いろんなことが見えてくる。

自分の親がどれだけ良くしてくれていたか。

簡単にやりたいことを、やらせてくれていたけれど、そのためのお金を稼ぐのがどれだけ大変か。

そして、毎日の平凡な生活を送ることがどれだけ大変か。

今回の帰省では、とにかく親の言うことは鬱陶しいと思わず、全てを聞くようにした。なるほど、と、理解を示す態度もとった。

そして、全ての意見を聞いた上で、自分の中にうまれた気持ちを、素直に、そして正直に伝えるようにした。

なんだか、親と分かり合えたような気がした。

そして、自分のこの先のことについても、気持ちを整頓できたようにも思う。

これまでも、親を鬱陶しく思わず、素直に意見を聞いて、素直に自分の気持ちを伝えられていたら、何かが違っただろうかと思った。

もし、少しでも良いと思っていただけだら、サポートしてくださるととっても嬉しいです。よろしくお願いします。