会社の先行きが不安だから辞めたい人へ「この想い、届け」
「この会社、先が見えない不安だらけじゃないですか…」と後輩がそう言った。
「じゃあ、俺たちで照らしていこうよ」と先輩はそう諭した。
「俺もその気持ちはありますけど、でもそんな気持ちでずっと働くモチベーション保つの辛いっすよ…」と後輩は凹んでいる。
「働くモチベーションって何?」と先輩は聞く。
「いやだから、仕事をする上でモチベーションが上がらないってことですよ。人参ぶら下げられた馬の気分ですよ。んで、その人参すらないのが今の会社ですよ。吊るされた紐だけで何も得られるモノなんかないですよ、きっと」と後輩は捲し立てる。
「確かにそういう考え方もあるよね。一方で、働いてみるから、モチベーションって湧いて出てくるものじゃないのかな?
例えば、資料作成一つ取っても、作成しながら色んなこと考えて、工夫して自分なりに考えを巡らせているうちにあっという間に時間が過ぎたりしないかな?」と先輩は質問を投げかける。
「それは詭弁ですよ」と後輩は反論する
「じゃあ、君はどうしたいの?」と先輩は聞く。
「だから、会社が早く将来性を示して具体的に給料あげたりボーナスくれたり、安定したキャリアを保証してほしいんすよ」と後輩は想いを述べる
「それを与えて貰うために、君は会社に対して何で貢献できそうなの?」と先輩は質問する。
「真面目に働いてます」と後輩は答える。
「真面目に働いていたら、会社は何でも君の思い通りになるの?」と先輩は詰め寄る。
「それは会社次第ですよ。僕には分かりません。経営者ではないので」と後輩はキッパリ答える。
「じゃあ、何のために今の会社で働いているの?他の会社でもし思い通りになるなら、今すぐにでも転職するの?」とさらに先輩は詰め寄る。
「まぁ、転職面倒ですからね。とりあえず我慢してます。でも、いい会社があればいつでも転職できる準備はしてますけどね」と後輩は語る。
「そうなんだね。色々大変だね」と先輩は共感する。
***
仕事を辞めたい人はごまんといるけども、実際に転職をする人は僅かということ。
全労働人口の4.3%(2021年統計)しか転職者はいなかったそうだ。
コロナの影響や会社環境など、様々な理由がある。
会社に残るもよし、会社を去るもよし。
転職はあくまで人生や仕事選びをリセットするのではなく、チューニング。
合わない部分と合う部分をうまく調整し、自分にとっての最適化をするのが「転職」の目的。
年収を上げたい、人間関係をリセットしたい、キャリアチェンジをしたい。
さまざまな目的と思惑があって、転職してもよいししなくてもいい。
だから、別に先ほどの後輩くんが悪いとも思わないし、いいとも思わない。
ただ一つの真実として、「転職」という手段はいつでもできるし、今のあなたにも選択できる唯一の平等ということ。
日本国憲法にも「職業選択の自由」とあるぐらい、仕事を選べることは自由を手にしているということを忘れずに働いていたい。
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